電車内で
とても切ない会話を聞いてしまった
中学生だが、土曜日に制服を着ている娘は試験だろうか?
それを心配そうに付き添う母との2人だ
親の心配とは裏腹に
娘は携帯をいじっていた
参考書の一つでも開いてればいいのに…
親の気持ちになるおっさんがここにいる
母「終わったら、メールしなさいね」
娘「うん…」
携帯に夢中な娘は、かなりハンパな返事をする
母「聞いてるの?」
娘「うん、うん」
まあ、聞いてなくても、終わったらそうする
母「お母さんも用事が終わったら電話するから。もしかしたら私の方が時間かかるかもしれないし」
娘「うん」
母「遅くても、四時には終わるから、そしたら電話する。わかった?」
さあ、娘の返事が引き金である
娘「えー? そんな時間まで、携帯の充電もつかな?」
はあ?
聞いていた俺すら切れそうになったんだから、
親の怒りはもっとだろう
母「だったら、いま携帯切りなさい!」
電車内です、お母さん…
母「連絡とらなきゃ、しょうがないでしょ! 夕方まで電源切っておけばいいでしょ!」
親が正しいよ
どうみても、親が正しい
娘「えー…」
反抗的に口をとがらす
母「だいたい、今だって参考書みるとかできるでしょ」
ごもっとも
親、ごもっとも
娘「いまさら…」
火に油作戦が、娘はうまいらしい
母「受からなくても、お母さん知らないからね!」
いや、多分一番くらうんだぜ、ダメージ
子供の受験なんてそんなもんだ
母「もう一人で行きなさい」
憤慨した親は開いた扉で電車を降りた
おおう…
娘、そんな精神状態で試験とか大丈夫なのか?
若干、ヒステリックな行動をとった親にちょっと大人気ないなとおもったけど
そんくらい頭にきたんだろう
実際、聞いていただけの俺も無関係なのに憤慨した
ゆとりだなーって思ったわ
そして、一人残された娘の携帯が鳴る
娘「はい、お母さん?」
出んのかよ!
車内だよ!
そして電話の向こうから、母の怒号が飛ぶ
母『まだ切ってない!』
こっちにまで聞こえるボリュームだ!
しかし、トラップ!
それは、トラップ!
っていうか、親
常識あるなら、車内にいることがわかってる娘に電話をかけるなよ
娘「怒るなら、かけなきゃいいでしょ!」
うーん、不毛!
二人が二人して不毛!
今度は娘が携帯を切って、ありありと憤慨していた
なに、この親子
こうやって鋼の精神を作ってるの?
さあ、娘の受験はどうなったんだろう
誰よりも受験番号を知りたい俺だった