午後10時を回った 金曜の品川駅 山手線 外回り
乗り換えの客が沢山降りた影響で
その男の前の席が空いた
男は一瞬考えた後 その席に腰をかけた
気がつくと 男は眠ってしまっていた
(ここは・・・どこだ?)
コンタクトをしているせいでやけに目が霞む
(くそっ コンタクトが気持ち悪いな)
男は顔をしかめながら瞬きをする
視界が開けるにつれ 周囲の状況が見えてくる
車内はひどく混んでいた
人垣で電光掲示板を見ることもできず 現在地を把握できない
仕方がないので 窓の外を振り返り 外を覗く
暗くて良く見えないが 恐らく恵比寿周辺だろう
現在地を把握した事で 若干落ち着いたが
今度は 眠ってしまったせいで 汗ばんだ体が気持ち悪い
「次は渋谷~ 渋谷に到着です」
電車特有のアナウンスが聞こえる
(ああ やっぱり その辺だったか)
渋谷駅では多数の乗客が降り
降りた乗客と変わらない もしくはそれ以上の乗客が乗り込んできた
入れ替わる乗客を見ながら 男は再び睡魔に襲われた
しばらくは睡魔と闘っていたが
そのうち規則的な電車の走行音を子守唄に 再び眠りについた
・・・。
しばらくし 男は周囲のざわめきで目が覚めた
新宿駅についたようだ
男はまた コンタクトのせいではっきりしない視界にいらつきながら
何度も瞬きを繰り返した
徐々に視界がはっきりしてくる
その瞬間 男の目に飛び込んできたものは
女の乳房であった
年の頃は50代ぐらいであろうか? 恐らく母親と同年代ぐらいだ
その女性は吊革に両手でつかまり 立っている
しかし シャツの第一ボタン以下がすべて外れておる おるのだよー
いや ちょっと おかーさん そんなモノ見せんといてってばよー
恐怖に固まる僕を尻目に 乳丸出しのおかーさんは
ダルそーな顔で立ち続ける
てか おかーさん あんたノーブラなのかよ
いや ちょっと せめてヌーブラぐらいつkr
違う! しまえ! ボタンをとめろ!!!
しばし恐慌状態に陥った僕は おかーさんに
「マダム 乳・・・出てますよ。」
と声をかけるか否かを悩んだ
基本3秒以上は決断に時間をかけない僕だけど 今回は悩んだ
おかーさんが乳を出そうが何しよーが勝手だが
人に迷惑をかけるのは良くない 実に良くない
そもそも もうこれ以上見たくない
でも声掛けるのも なんだか躊躇われる
このまま池袋まで我慢するか? いや・・・
とか 葛藤しているうちに 隣のおねいさんが
「あの ボタン外れますよ」
と声をかけた グッジョブだぜ!おねいさん!
おかーさんは
「あらぁ やだぁ」
と頬を赤らめ いや 赤らめたかどうかは知らんが
そそくさとボタンを留めはじめた
ボタンを留め終えたおかーさんは
潤んだ瞳で いや 潤んでいたかどうかは知らんが
僕を見て
「見た? もう エッチねぇ いやぁん」
とつぶやいた
デスノートが欲しいと本気で思った