17日の専門部会に続き、
19日には「伊方原子力発電所環境安全管理委員会」がありました。
今回も傍聴にいけました!
議題は
(1)伊方原発周辺の放射線調査結果について
(2)伊方原発の温排水影響調査結果について
(3)新規制基準にもとづく伊方3号機の設置変更許可申請について
です。
私が印象に残ったのは、(1)と(3)!
まず(1)ですが、2011年の放射線調査の結果が出されました。
写真見てもらうとわかりますが、他の年より圧倒的に放射線濃度が高い!!
その説明が、
「福島原発事故の影響で、ヨウ素-131、セシウム-134と-137の一時的な増加が確認された」、
「よって伊方から漏れた放射線はない、めでたしめでたし☆」
というものでした。
でもちょっと待って!
福島の事故の影響が、この遠く離れた愛媛にまで及んでるってことに、危険は感じんの?
そして、そこからわかる事故の恐ろしさを、伊方のこれからの処遇と合わせて考えたりせんの?
私自身、「愛媛にも放射線の影響はあるやろなー」
と思いつつ、こんなデータとして現れているなんて知りませんでした。
とても驚いたし、改めて怖くなりました…。
次に、(3)。
この間、「規制庁も『基準満たしても安全とはいえない』言ってた!」って報告したんですが…
なんと今回、「規制基準を満たせば安全です。」と答えたんです![]()
でも、「基準満たしても安全とは言い切れない」っていうのは、田中委員長もそういう見解。
それが突然、これまでと態度を一変してしまったんです。
この回答は、八幡浜市議会議長の質問に答えての発言でした。
市議会議長・宇都宮さんが
「『規制基準をみたしても安全と言いきれない』のなら、自治体は危険性を受け入れなければならない、ということになる。これについては、どういった見解か」
と質問したところ、
規制庁は
「新基準を満たせば、安全だと考えている」と答えました。
しかしその答えをうけて、今度はJAえひめ女性組織協議会顧問の岡崎さんはこう質問しました。
「ここには農業・漁業があり、私たちは生活している。そこで『(基準を満たせば)安全だ』と言われても、福島はまだ収束していないのに納得できない。福島では、今でも風評被害があるのも心配だ。(もし、事故が起こったときの)責任はどうなっているのか。『絶対安全』はないから、はっきりしてほしい。国に責任をとってほしい。そうでないと、安心できない。」
規制庁の答えは以下の通り。
「規制基準は、二度と福島事故を繰り返さないようにつくっているから、もうあんな事故は起こらないと思ってやっている。事故の責任は、国がとるもので、規制庁は原発の管理・監督をし事故を起こさないことが役割だ。こちらの震災が再稼働に直結するものではなく、あくまで再稼働の判断は国が行う。だから、責任は国にある。(そして私たちにはない!)」
なんなんでしょう。
宇都宮さんの質問も、岡崎さんの質問も、生業と生活をもち生きている地元住民の切実な声でした。
なのに、「それは杞憂だ」「それは私たちには関係ない」という答弁で終わってしまう委員会。
前回の専門部会で、県の方は「ここは新基準にもとづいて伊方が適合するかどうかを、みなさんの専門分野の知識を生かして審議する会議です。」と言っていました。
つまり、県としては
「再稼働するかどうか」ではなく、最初から「基準に適合するかしないか」しか問うつもりのない委員会なのです。
でも、専門部会の時も委員の先生から
「専門家として発言をというが、僕らは地元住民として本当に伊方原発が心配でここにきている。」
との意見が出ました。
この委員会が、このままでいいんだろうか…??
そう思っている人は、沢山いるんです。
ぜひ、基準ありきの議論でなく、伊方原発そのものを根本から考える場になってほしいものです。
