やべー終わらないー。あと4つあるのかな?振り返り。結局年末にバタバタです。


7月
UDA☆MAP「ヅカヅカ☆ルネッサンス」
池袋シアターKASSAI


毎年夏の風物詩ですね。今年も暑かったな〜。確か昨年は8月で連日猛暑日にぶちあたって、Pの宇田川が、今年は少し早めの7月初旬にしたって言ってたけど、それでも猛暑日にぶち当たるっていう(笑)今年8月はそうでもなかったよね。
宇田川美樹がプロデュースするユニットの公演です。脚本と演出を担当しました。

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今年は宇田川が宝塚みたいなの、パタリロみたいなのやりたいというアイデアから始まりました。百合というかBLというか。面白いなと思いましたねUDA☆MAPのコンセプトにも合ってるし。
ただ脚本家としては、このぶっ飛んだ世界観は、第二回の「アリゾナ☆侍☆ガールズ」に近いと思い、危機感を募らせました(笑)あの時は脚本めちゃくちゃ苦労したから。ぶっ飛んでるから物語の着地が難しいんですよね。あと「壁ドン」だけで2時間はかなりしんどいぞ、とこれは書き始めた時思いました。結果壁ドンだけで2時間やりきった爽快感がありました(笑)俺すげーって自画自賛した(笑)

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これですね(笑)なかなか舞台で壁ドンって、分かってたけど難しい。どちらかの顔が隠れるんですよね。
だから見栄えを考えて、右手ドン、左手ドンとかシーンによって変えています。あと普通に壁ドンしたらけっこう舞台表現としては地味です。だから食らう側がかなり大きなリアクションを取っています。マンガの擬音で言えば「キュン」を役者が身体でやった感じ。なんだそれ!(笑)
ヅカヅカは舞台写真がいっぱいカメラロールに残ってた。


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もうパタリロそのものやん。なチラシ。最初見た時笑ったなー。



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物語のモチーフとして薔薇をたくさん使いました。宇田川と確か小道具の打ち合わせをしてて、「早い段階で一度薔薇を撒いてみたい。そしたら世界観が分かる気がするんだ」みたいな話を真顔でやった気がする。
で、撒いてみた。稽古場で爆笑した。



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盆舞台は、ほぼ初。昔「ドライビングエンゼルフィッシュ」という作品で盆のように回転する装置や背景変わるをやりましたが、シンプルな盆ひとつってのは初めて。盆いいなー。場面転換がとにかく楽しくなる。つまりは芝居の情報量が増える。


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そんな盆が一回転したら、矢を持っていたという演出。超気に入っている。温故知新みたいなこと思った。


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この作品のもうひとつの肝は、性別。法皇の藤堂以外みんな女性キャストで、まさに宝塚のように男性役、女性役があった。唯一の例外は父親と母親が共存するボンボンというキャラ(左)。塩崎こうせいさんが「哲学だ」と感想を。

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そんな設定からさらに、実は男、実は女みたいなストーリー上の変化。左、宮島さん演じたペソソは、乞食の男の子が実は王女だったという設定。
左の中川さん演じたシーバス、白井さん演じたジャドニカ、鶴田さん演じたホワイティの三銃士はみんな女だったという中盤のひっくり返し。あ、実は男でしたはなかった、最後毒で男になった姫はいたけど。


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ヒゲ役の椎名。宇田川と椎名がここまでからむのは劇団でもなかなかない。まあこの作品のMVPは彼女だろうな。


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最後毒を自ら飲んで男になった右の人。ハラダシカ役福田さん。左はヘソダシカ役石井さん。顔似てんだよなあ二人。稽古場の態度もそっくり。

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これは床ドンを決められた直後のギュッギューニ役中野さん。
この世界では床ドンが最強技という設定にしておりました。地鳴りをリアクションで表現したり。
技名を覚えてるだけ列記。
壁ドン、両手ドン、足ドン、床ドン、腕ゴールテープ、耳ツブ、顎クイ、肩ズン、

すべて実在します(笑)
後藤さんと、安達さんがやった一回転するアクロバティック壁ドンもネット動画で見つけました。



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後半劇的に流れが変わるのは、革命を意識しました。この世界観だから通用するすげー展開(笑)


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このシーン、最初台本に書いて稽古して、すげー面白かったんだけど、入れ込んだら台本が大変なことになり、一度はボツにしたこともありました。でもやっぱ面白一度シーンなので復活させました。


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壁ドン革命のシーンですね。脚本の話ばかりになりますが、ここを書き終えた時、あーゴール見えた〜と思いましたね。


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ラストはダンスしながらのカーテンコール。宇田川のインド映画のようなバカハッピーなラストにしたいというアイデアを振付の後藤さん(コロニー役)が可愛いダンスにしてくれました。


そういえばこの公演の千秋楽もまさかまさかのスタンディングオベーションが!!
メイツで感慨に浸った時とは違う「え!こんなバカな物語で!?」って思っちゃいました(笑)
そんでもって大衆演芸、みたいな言葉を思いました。難しいこと考えず、笑って笑って大人も子供も楽しめる
。劇団の根っこもここですが、UDA☆MAPはよりそれが強いユニットと言いますか。まさにインド映画のラストですよね。いい奴も悪役もみんな笑顔で踊るのに理由なんかいらない。
毎年UDA☆MAPが面白かったと支持されるのはそんなことなのかなあと思いました。


おわり


次回は、劇団6番シード「ライフイズナンバーズ」です。