池田晶子さんは、哲学を通して「私とは何か」「人の生と死」そして「宇宙」について思索を重ね、それを本に書いた。池田さんによれば、これら3つのテーマは、どれもはっきり解明されていないということだった。そこで、私なりに考えてみた。「私」とは経験の記憶の集積である。時間とともに経験が増えるので、昨日の私と今日の私は違う。常に、変化するものだ。老化とともに経験の記憶が薄らぎ、最後は自分を意識できなくなるかもしれないが、それも「私」である。「生と死」とは、意識のあるなしである。目覚めている時と寝ている時と同じである。だから、死は意識のない寝ている状態(夢を見ていない時の睡眠)と同じである。寝ていてそのまま目覚めなかった場合、それは死んでいるということである。「宇宙」は無限か有限かはっきりしていない。「宇宙」が無限というのは、考えられないから、そもそも「宇宙」は存在しないと考えている。「宇宙」というのは、人間の思考の中の世界だと考える。だから、今後どんなに科学技術が進んでも、「宇宙」の果てを観測することができないだろう。