ちかごろ、ホトトギスの鳴き声を頻繁に聞く。春先はウグイス隆盛であった。ホトトギスは甲高い特徴のある声、遠くからはウグイスの鳴くのも聞こえてくる。新緑が深緑へと変化する季節、森の中で鳥たちが共生しているんだなと気分よい。ホトトギスについては、織田豊臣徳川の戦国武将の性質を例えた五七五くらいしか知らないので、調べてみたら驚いた。ホトトギスはウグイスに托卵するのだという。どうりでホトトギスとウグイスの鳴き声が同時に聞こえるはずだ。

 托卵とは「自分の卵と誕生した雛の世話を他の個体に托すこと。巣作り・抱卵・子育てなどを仮親に托す(代行させる)こと」とWikipediaにある。何ということだ。ホトトギスの生存戦略にまんまとはまった気の毒なウグイスの姿が目に浮かぶ。しかもホトトギスの雛は、生まれてすぐウグイスの卵を巣の外に放り出すのだという。エサを見つけてはせっせと巣に運び、自分の子供だと思い愛情をもって育てるウグイス。他者の巣にこっそり自分の卵を忍ばせ悠々自適に過ごしているホトトギス。対照的な生きざまである。こんな感じの韓流ドラマがありそうだと思った。