フランソワ・トリュフォー特集 | CINEPHILIA~映画愛好症~

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気づいたら11月。もうすぐ1年終わっちゃいますねー。今月はフィルメックス見に行かれたらと思ってます。

フランソワ・トリュフォー特集が渋谷で始まりました。私はトリュフォー作品が好きというよりは、アントワーヌ・ドワネル(彼の分身と言われるキャラクター)が好きです。(84年で亡くなっている)彼の作品をスクリーンで観たことがなかったので、これは私にとってよい機会でした。



大人1 大人2 大人3

大人は判ってくれない(1959仏)


フランソワ・トリュフォーの長編第一作。アントワーヌ・ドワネル(ジャン=ピエール・レオ)はパリの下町に住む13歳の少年。学校ではいつもいたずらばかりして先生に目をつけられている。共稼ぎの両親は、夫婦仲が余りよくなく何かと口論ばかりしていた。そんなある日、遊び金に困った彼は父の会社のタイプライターを盗んで質に入れようとしたが、すぐにバレてしまい、両親は彼を少年鑑別所に入れてしまう……。 (Yahoo!映画より)


私のお気に入りの作品です。ドワネルは私の知り合いに挙動や突飛な考えがそっくりで、なぜか愛着感じてしまうのですラブラブ。白黒でも美しい光の加減や、可愛いメロディ、鳥瞰的カメラワークも好き。パリの子供達の生き生きした姿や、ドワネル少年の豊かな表情も好き。頬に落ちる涙や、ラストの浜辺を走るシーンを見ると切なくなります。


これを27歳で撮ったというトリュフォーにリアルタイムで会ってみたかったです。




終電車2 終電車1 終電車3

終電車(1980仏)


ドイツ占領下のパリ。女優マリオン(カトリーヌ・ドヌーヴ)は、南米に逃亡したユダヤ人で、支配人兼演出家の夫の代わりにモンマルトル劇場を切り盛りしていることになってはいたが、その実、夫ルカ(ハインツ・ベネント)は劇場の地下に潜んでいた。現在の演出家ジャン=ルー(ジャン・ポワレ)は独軍にも顔がきき、御用評論家とも親しい。相手役ベルナール(ジェラール・ドパルデュー)はどうもレジスタンスと通じているらしい。そして新作『消えた女』は好評を持って迎えられるが、評論家ダクシアは芝居をユダヤ的と非難した。そんな折、抜き打ちのゲシュタポの捜査が行われた……。 (Yahoo!映画より)


当時30代後半だったカトリーヌ・ドヌーヴの気品と美しさ。社会的緊張感と恋愛における緊張感を、ドヌーヴが見事に引っ張ってくれます。特に好きなのはドパルデュードヌーヴのラブシーンドキドキです。わずかに脚をみせるだけなのに、すごく色っぽく印象に残っています。上の舞台で進む妻の恋愛感情を察する、地下の夫。なんともねじれた関係でありながら、ラストを美しくまとめているのもさすがです。