木村伊兵衛さんの「秋田おばこ」の写真のモデルさんが気になって調べてみた。

1952年(昭和27年)秋田の大曲小学校で「第1回全県おばこコンクール」が開催されて、その入賞者の撮影会が行われた。

その時、アマチュアカメラマンの大野源次郎さんが買ったばかりの45mm標準レンズカメラで撮ったのが上の写真。

当時大曲高校3年生18歳の柴田洋子さん

この写真が国際写真サロンに入選し、「アサヒカメラ」のグラビアに掲載された。

この写真を見て一目惚れした木村伊兵衛さんは翌年柴田さんを撮る為に秋田を訪れ、撮った写真が「秋田おばこ」の一枚

秋田と云えば、京都、博多と並ぶ三大美人の産地

小野小町の産まれた処と言い伝えられている場所

そんな美人の多い秋田の中で、柴田洋子さんは"マドンナ"と呼ばれて評判の美人だったらしい

*洋装の柴田洋子さん

木村伊兵衛さんの写真で有名になり、モデル撮影の依頼が殺到した事は容易に想像できる

しかし、そんな依頼を全て断りバレエの道を進み、地元の子供逹を教えたのだという。

その後、代議士秘書を経て日系2世の貿易商三上氏と見合い結婚して"三上洋子"となりアメリカ ロサンゼルスに移住、洋画を描きながら生涯を過ごしたとの事。2010年76歳で逝去。

2012年秋田県がイメージアップの為に、「あきたびじょん」キャンペーンを行った際に採用されたのが、60年も前に木村伊兵衛さんの撮った"柴田洋子"さんの写真だった。

*種々造られたポスターの中でこれが一番人気を博したらしい


*銀座の街を飾った"秋田おばこ"
"ょ"の字が読めない位小さいのが洒落ているコピー

三上洋子さんは、桜の頃毎年故郷秋田に帰省されてたらしい

その美しさは、その素朴な人生から醸し出されている様にも感じる。

故郷を愛して止まなかった伝説の"秋田美人"に違いない

美しいものは時を超える


*写真は全てネットからお借りしました
歳を数えたら、お袋と同い年