解熱剤を投与しなければ、体温調整ができない
ことを看護士から告げられた私は、
カミさんの手をそっと握ってみた。
昨日までとはうってかわったように、
暖かい手をしていた。
「よかった。」
なんだか血の気が戻ったようで、無性にうれしかった。
心なしか、昨日までの真っ青だった顔色も、赤みを
帯びたように思える。
「もう少しだからな、がんばれよ。」
思わずカミさんに声をかけた。
依然として意識がないカミさんからは、何の
返事も返ってこない。
こちらからの呼びかけに対して、何の反応も
ない。
ただ、生命維持のための機械の音が聞こえるだけである。
「どれくらいで意識が戻るんでしょうか?」
そう問いかける私に、看護士は目を伏せた。
「そう言ったことについては、主治医から説明があると
思いますので・・・。」
言葉を濁しながら、看護士はチューブの点検を続けた。
to be continue.
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