麻布十番の駅前で待っていた真美と合流し、近くの
イタリア料理屋へ入った。
料理を注文し、グラスワインを頼んだ。
料理が来るまでの間、真美は何も話しかけてこない。
彼女なりの気配りなのだろう。
ただ、心配そうに私の顔を盗み見ていた。
その気配りが、うれしかった。
食事を終え、一緒に事務所に戻るという彼女を
「君も一日外出で疲れただろう。今日は帰って休みなさい。」
と地下鉄の駅まで送り、私はタクシーを拾った。
松濤の事務所に戻った私は、ひどく疲れていた。
ソファに座り、今日一日のことを思い出していた。
救急隊員からの連絡。
待合室での出来事。
主治医の告知。
カミさんの様子。
ほんの数時間前のことが、なぜか遠い過去の出来事のように
思えた。
to be continue.
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