クリント・イーストウッド監督作品『ヒアアフター』。
映画館で観たのは2011年の2月頃。
大震災の直前でした。
この作品では冒頭の迫力ある津波のシーンをはじめ、
中盤にはテロによる爆破事件も描かれていて、
まるで、その後の日本、世界の状況を予言するかのよう。
もちろん、それだけではありません。
作品内容としても深く、アメリカ、フランス、イギリスの
3つの国で生きる男と女、そして少年が
見えない糸に紡がれるようにして出会い、
それぞれの心の中にある霧を晴らすきっかけを
霊的世界との関わりを通して得ていきます。
作品中、霊能力のある男性は
自分の能力を「Psychic(サイキック)」と表現しています。
そして、霊能力は呪いだととらえています。
見えない世界を感じ取ることは、自分も他人も不幸にするのだと。
霊的にみると、こうしたとらえ方こそが不幸なのですが。
それが、女性に恋をすることで、
彼は自分の直感を信じて行動します。
そうすることでマグネティックな能力から、
もっと高次元のエネルギーへとつながることになるのです。
映画の最後では、そのプロセスが描かれていて感動的。
直感を信じることは、ある意味、勇気がいることですが
自身の心の琴線に触れるようなことならば、
運を天に任せて動くことも大切なのだと思います。