世の中で最も 尊いもの
それが命であることは
１００以上に承知していたでしょうに。
２００６年の宮崎アニメ
「ゲド戦記」より
ヒロインの少女テルーが
深い悩みと
自己否定感にさいなまれる
主人公アレンに
鋭い言葉をあびせました
『命を粗末にしてはいけない！』
そして静かに丘の上でテルーが歌う歌で
はらはらと涙するアレン…
その歌が 歌を歌うテルーが
アレンの心に寄り添った瞬間でした。
「テルーの唄」
夕闇迫る雲の上 いつも一羽で飛んでいる
鷹はきっと悲しかろう
おとも途絶えた風の中 空を掴んだその翼
休めることはできなくて
心を何にたとえよう 鷹のようなこの心
心を何にたとえよう 空を舞うよな悲しさを
雨のそぼ降る岩陰に いつも小さく咲いている
花はきっと切なかろう
色も霞んだ雨の中 薄桃色の花びらを
愛でてくれる手もなくて
心を何にたとえよう 花のようなこの心
心を何にたとえよう 雨に打たれる切なさを
人影絶えた野の道を 私とともに歩んでる
あなたもきっと寂しかろう
虫の囁く草原を ともに道行く人だけど
絶えて物言うこともなく
心を何にたとえよう 一人道行くこの心
心を何にたとえよう 一人道行く人だけど
作詞 ； 宮崎 吾朗
宮崎氏は
誰もが孤独だという
淋しいうたですよ、とコメントしています。
ですが、
こうして
孤独にうちひしがれているものへ
深い愛情を込めて
憂いと深い傷を抱えているものへ
優しい心を込めて
そっと寄り添っているような唄では
ないでしょうか・・・。
想像を遙かに越えた
孤独感や喪失感
絶望感・・・・
それでも
静かに寄り添ってもらえる
柔らかく背中をさすってくれる
「さみしい…」といえば
「さみしいね…」とこだましてくれる
そんな
誰かとのつながりを どうか
大切にしてください。
あなたがいてくれるだけで
わたしはしあわせ と
手を合わせるように
感謝する人は必ずあなたにも
いるはずです。
それでも 越せなくて
空への旅立ちを選んだ方への
今はご冥福を静かにお祈りするのみです…
この花は「松明草（タイマツソウ）」と
いうのだそうです。
職場の方が生けておられました。
思い深き皆さまへ
命の灯火のような花を・・・
