受領書(益城町教育委員会様より)
私は母を見送り、次第に日々の暮らしが戻って参りますと悲しみの中ではありますが、少しずつ地震が起きて得たものにも気づき始めました。
商品が散乱した店をいち早く片付け、店に来る人に必要な品物を配っていらした方。家の前に「うちは水が出ますので、トイレは自由にお使い下さい」と立て札を立てられた方。「お隣が高齢の方だから水くみに行ったら、必ず分けてあげるの」とおっしゃる方。皆大変な中で気遣いや手助けを始められ、それを続けてらっしゃる姿が目に留まるようになってきました。
普段はあまり顔も見たことのないご近所の、そんな心温まる言葉やさりげない援助を知るうちに、感謝の気持ちが芽生え、交流が始まるなどいくつもの変化が少しずつ私の中に生まれました。悲しくつらい地震でしたが、周りの人の優しさは私の生活に希望の花を咲かせてくれました。
私は「花は咲く」という歌が大好きです。大きな災害を経験してあの歌の「花は、花は、花は咲く」というフレーズが胸に迫り、地震の後も変わりなく庭に咲く花を見ると、いのちの営みのたくましさと尊さに生きる力が湧いてきます。私の母は本当に無口で、人生の生き方や教訓めいたことを聞かされた記憶はありません。でも愚痴一つこぼさず、黙々と家事をこなす小さな背中が、当たり前の日常のありがたさを教えてくれていたような気がします。庭の花はまるで母のようで、毎日私を温かく励ましてくれます。
これまでも、またこれからも、遺族として悲しみが癒えることはありません。それでも多くの人に支えられてここまで来ました。本日の追悼式をきっかけに、私たち遺族が少しでも前を向いて、元気に歩き出すことは、亡くなった方々の望みではないでしょうか。私自身も顔を上げて生きていきたいという思いで、本日、この場に立たせていただきました。
悲しみを乗り越え、このつらさを心の糧として立ち上がる人が増えて、熊本が笑顔と活気にあふれるふるさとに再建されていくことを願い、私のあいさつとします。
被災地の一日も早い復興を願って、私たちにできる精一杯の事を。
できる限りの事を継続して、心を尽くしていきたいと思います。
~最後に~
恨み、妬みの言葉からは、何も生まれない
人を憎むより、愛する人、愛してくれる人たちの事を思って生きていこう
生きているという事は、とても尊いことなのだから
つながる羽の輪実行委員
葉月、秋櫻、うめみゆ、くにこ、ちゃこ、ちゃちゃ、楓、ふみふみ、りつこ、わっきょ、emma、mika、miyaco、monburan2973、pumpkin、Rin☆、shiromee、ゆめ
いつも支えて下さる皆様へ
心から感謝致します
ありがとうございます♡