一人こっそり蓮誕プレゼンツ。

当日ですね、おめでとう蓮さん!

今年こそきょこたんをモノにできるといいよね!w←





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「先に寝室に行っててください!」


食後の一息を入れる間もなくそう言われて、ぐいぐい押しやられたベッドの上。

やる事のない俺は、ベッドボードにたまたま置いていた台本を読みながらキョーコを待っていた。


「最高に甘い『I LOVE YOU』はベッドの上で」と、自ら指定してしまった為の結果ではあるのだけど・・・


キョーコは結局何を用意してくれたのだろうか。

色事に疎いキョーコにもわかるように「ベッドの上」とは言ったものの・・・

「甘い」をどう解釈したかで、用意してくれるものは変わるだろう。


純情キョーコがいきなり下着姿・・・なんて事は、期待しすぎだ。

でも、もしかしたら今夜のお誘いは、キョーコの方からしてくれるかもしれない・・・

いや、それも考え過ぎだ。


がっかりしないようにと、色々シチュエーションを考えては期待しすぎないように予防線を張る。

最終的に、等身大のキョーコチョコが出て来たら笑って全部食べられるだろうかと、そんな内容にまで発展した頃、ようやく寝室のドアが開いてキョーコが入ってきた。


「あの・・・小さめですけど、ケーキ作ったんです。」


おずおずと歩み寄るキョーコは、先程までとは違う白いミニワンピースを着ていた。

白いシフォンの裾が、すらりと伸びた腿をふわふわ揺れて隠している。

抱えられた小さなホールケーキは、キョーコの服に溶けてしまいそうなクリームの白といちごの赤がきっぱりと別れていて、シンプルながらも美味しそうだ。

小さなホワイトチョコのプレートには、「Happy Birthday Ren」の茶色い文字・・・

「あの・・・はい、あーんしてください・・・」


ベッドに腰掛けて待っていた俺の前まで来ると、キョーコはいちごとクリームを乗せたフォークをすっと差し出した。

想定していたシチュエーションの中にはかけらも存在しなかったこの状況に、俺は盛大に固まるしかなかった。


「え、何かおかしいですか!?甘いで単純にケーキ作っちゃってすみません・・・でもクリームは甘くなりすぎないように調整したんですけど・・あ!こっ、このワンピは一番お気に入りのやつだったんですけど、変ですか!?」


俺が黙ってしまった事で不安になったキョーコは、何がいけなかったのかと必死で原因を探っている。

ケーキを持ったままオロオロする姿もやっぱり可愛くて、クスリと笑いを漏らすと「やっぱり何かが違うんですね!?」と涙目になってしまった。


「違うよ、キョーコが一生懸命考えてくれた、最高に甘い『I LOVE YOU』なんだろう?嬉しいよ。」

「でも・・でも敦賀さん黙っちゃったから、何かおかしかったんですよね?」

「うーん、おかしいわけじゃないんだけど・・・」


キョーコの手からそっとケーキを奪い取るとサイドテーブルの上に置き、キョーコをベッドにころんと転がした。

この動きを予想していなかったらしいキョーコは、小さな悲鳴をあげながらポフンと素直にベッドに身を落とす。

そうしてびっくりしているキョーコの口に、ケーキからさっと取った白いプレートをはむっと銜えさせた。


「ふむっ・・・」

「はい、これでもっと甘くなった。」


白いシフォンのミニドレスが生クリーム代わり。

手足に施された濃いめにグラデーションするピンクネイルがいちごの役割。


キョーコの作ってくれたケーキが美味しいのは絶対だけど、それよりももっと美味しそうなケーキが目の前に出来上がった。


「ほ、ほんなんれあまふなふんれふは?(こ、こんなんで甘くなるんですか?)」


律儀にプレートを銜えたままもふもふと喋るキョーコの口元から、パキンとプレートを折り取る。


「ん・・・美味しいよ?もっと食べていい?」

「・・・敦賀さんが、そうしたいのなら・・どうぞ・・・」


言葉の裏にある意図を汲み取ったキョーコは、顔を真っ赤にしながらも、珍しく俺の言葉に素直に頷いてくれた。



それは、愛が溢れる魔法。


いつも自分の想像を超えていく君が可愛くて、総てが愛おしくて。

一挙一動に目が離せない。

一分一秒、瞬きするのも惜しいほどに気持ちが溢れて止まらない。



「じゃあ、いただきます・・・」


作ってくれたケーキは、夜明けのコーヒーと共に食べよう。

最高のプレゼントを頂いた後に―――




作品用拍手アイコン ←その後、ちゃんと美味しくいただきました(←)

スキビ☆ランキング



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ギャグバージョンはやっぱり「これ、どうぞ」と差し出される等身大キョーコチョコでしょう!

それは文章ではなくイラストで描いてみたかったけど・・・

画伯にそれを求めてはいかん!(つまり無理でした。皆さんの脳内で具現化してください。←)


プレートお口でぱっきんシーンを書きたいが為に、今年の蓮誕はこれに決まったようなものです。

最高に甘い・・・誕生日になってればいいな♪

本誌もはようくっついてくれ・・・!