今日は昨日のおまけです。

なので魔法特に関係ないし、シリーズと同じく短し。

そして相変わらず社兄さんが若干不憫。←




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「・・・あのー、蓮くん。俺の事、完全に忘れてたよね?」


欲しい物を伝えられ、「じゃあ、考えてきます・・・」と真っ赤な顔をしたキョーコを見送った後。

振り返るとソファーの影からのそのそと這い出してきた。


「あれ?社さん、そんな所で何してるんですか?」

「『何してるんですか?』じゃないだろう!二人とも、途中から俺の存在完全に無視してくれちゃうから、お邪魔虫は居心地悪くて隠れてたんですよーっだ!!」


そう言えば・・・キョーコが入室一番土下座を始めた時には、社さんも一緒に声をかけていたのに。

いつの間にかいなくなっていたような・・・


「気を使っていただいてありがとうございます。」

「いいんですよいいんですよ・・・どうせ俺は寂しく一人身ですからねー・・・」


「見せつけてくれちゃってさー」と涙目で指をツンツンさせる様はキョーコがいじけている様そっくりで、俺は思わずぷっと噴き出した。


本当に社さんの気遣いっぷりは、周りの人みんなを気遣い優しく接するキョーコに良く似てる。

だから、キョーコに『本当の俺』をさらけ出した後、社さんにも素の自分を隠す事がなくなったのかもな・・・


「でもさ、お前も性格悪いなー。あんな曖昧な『欲しい物』じゃ、キョーコちゃん当日までめいっぱいプレゼント選びで悩むんじゃないのか?」

「まあ・・それが目的ですからねえ。めいっぱい悩んでもらわないと。」

「わっ、キョーコちゃん可哀想!お兄ちゃん同情しちゃうね!」


本音を漏らすと、キャー!と騒いでハンカチをいそいそと出す社さん。

ゴメンナサイ、その女子高生みたいなノリはいつまで経っても理解できません。


「キョーコが俺の事を考えてくれる時間も、俺にとってはプレゼントなんですよ。」

「お前が会えない時間も、お前に縛るって事か?」

「縛るなんて、言葉が悪いですねえ。」

「でも現にそう言う事だろう?お前も本当に重たい男だよ・・・」

「どうぞ、何とでも言ってください。俺の愛が重量級なのは親譲りなんですから。」

「本当に、色んな意味でお前の親の顔が見てみたいよ。」


やれやれと溜息を吐きながら手帳をチェックし直す社さんに、心の中でこっそり「俺の親の顔は、社さんもとっくにご存知なんですよ・・・」と呟いた。



キョーコにとっても俺にとっても、兄のように大切な貴方。

この秘密を打ち明けるのはいつになるだろうか―――



「蓮の誕生日まであと4日か・・・前日の夕方まではスケジュールぎっちり詰まってるけど、乗り切れば当日の午後までゆっくりできるからな?頑張れよ?」

「勿論です。仕事はきっちりこなします。」

「それでこそ敦賀蓮。よし、スタジオにそろそろ向かうか。」



きゅっと締めたネクタイと背広が、これほど似合う男性もいないだろう。

頼もしい『兄』に向かって、俺は「はい。」と気を引き締めた顔で応えた。





作品用拍手アイコン ←いつかきっと、大事なお兄ちゃんにも言えるよ。

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昨日の「満たす~」の間、社兄さんの所在がふと気になりまして。

どこにいたのか・・・・・・・・・・同室で存在忘れてたね!てへぺろ!←

・・・な流れしか思いつかなかったら、もうそれが書きたくて仕方がなかったと言う。

なのでこぼれ話。なので魔法とはつかなかった。


そして安定の社不憫で申し訳ない。

でもデバガメちっくな兄さんですが、二人の恋が順調なのは喜んでるんですよ。


彼らなりの愛が詰まった控室なのです(決してBでLな方向ではなくて←)