こんばんはー!マックです。
今夜は寝落ちしてないかな?←セットで夜のあいさつ文です!←
ああ、「敦賀さんいつ出るんですか?」と言う問い合わせが殺到しそうですが…
ごめんなさいm(__)m←先に土下座しておく
こちら、「続き妄想」と言う分野でございます。
単行本になるまでチラリともネタバレしたくない方は、どうぞ避けてお通りくださいませ。
「Act.202でキョーコが幕を持ったまま、蓮との恋愛の舞台へ上がらずに映画がクランクアップ・ヒール兄妹解散」と言う if 設定となります。
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深い青の絨毯はふかふかで、しっかりしたヒールのブライダルシューズは一歩足を動かす度にふむり…と沈みこんでいく。
『サムシングブルーは幸せを運ぶ色だから』と、新婦の控え室の絨毯は青色になったらしい。
そんな事を嬉しそうに話ながら、ミューズは最後の仕上げにローズピンクのルージュをブラシに取り、唇の上に色を乗せる。
鏡に写る美しい花嫁に変身した自分の姿を、ミューズの肩越しにただぼんやりと眺めることしか出来なかった。
3年後の自分と私は、髪型も変わっていなければ顔も本当に大差がないらしい。
ノーメイクの地味な素うどん顔でも、ミューズも社長の付き人さんも、何も言わなかった。
これでも一応芸能人なんだし、20歳を越える頃には大人っぽくなって、きっとそれなりに華やかなオーラでも付いてるわ!…と思っていたのに。
3年経っても相変わらず地味で色気がない女なのかと思うと、正直激しく落胆した。
(でも―――)
でも今、ミューズの魔法によって花嫁へと変身した私は、本当に綺麗。
ふんだんにあしらわれたビーズが、ゴージャスな印象を与えるチュールレース。
キラキラと光輝くシャンパンホワイトのウェディングドレスは、メイク前は「え、豪華すぎでしょ…」と尻込みしてたけど、メイクが終わってみればノーブルな大人の花嫁に見事に変身していた。
「もー、キョーコちゃん?今日はどうしちゃったの?元気ないわよ?」
すべての支度が終わったのに、ただじっと鏡とにらめっこをしている私を不思議に思ったのか、ミューズが目の前でひらひらと手を振った。
「あ…ごめんなさい。ありがとうございます。」
「結婚式当日にマリッジブルーになっちゃった?」
「まりっじ…?」
「でも仕方がないわよねー!今日から『最上キョーコ』じゃなくて、新しい自分になるんだものね。そりゃ不安にならない方がおかしいわよね?」
「は、はぁ…」
「でも大丈夫よ。キョーコちゃん、いい旦那様捕まえたし!私もダーリンといつかは…キャーッ!!やだも~~~っ♪
じゃあ、また後で写真の時に呼びに来るから、待っててねー♪」
「はい……」
一人できゃーっとはしゃいだミューズは、ドアを開けてさっさと出ていってしまった。
一人でいるにはあまりにも広い控え室の一角に設置されたレトロなドレッサーの前で、私は段々と不安になってきた。
結局、車の中で軽く寝たけど、目が覚めても私は元の世界に戻っていなかった。
着々と近付いてくる挙式の時間。
『私』が人生で一番大事な日を迎えちゃっていいの?
だって私、まだまだ『愛』とかいらないって思ってるラブミー部員なのよ?
20歳の『私』はどこへ行っちゃったの?
今日このドレスを着るべきは、やっぱり20歳の『私』でしょう!
しかも……結婚式当日と言う事ばかりに気を取られていたけど。
この結婚式、誰との………?
誰に聞いたらいいかわからなかったし、ナチュラルに聞き出すタイミングもわからなくてついにここまで来ちゃってるけど……
(みんな当然知ってる人、なのよね……?)
存在だけはとても身近に感じるのに、決して出てこない『新郎』の名前。
いまだラブミー部在籍継続中の私には、誰かなんて想像ができない。
きっと、20歳の『私』が「この人なら、一生愛せる」と思った人なら、いい人なんだと思う。
きっと、素敵な人なんだと思う。
だけど―――
今の『私』が、その人と会っても神の前で愛を誓えるのか……………
―――最上さん―――
「……っ!」
ほんの一瞬のまばたきの合間にまぶたの裏に映るのは、優しく微笑みかけてくれた敦賀さんの顔。
気が付いたら、ドレスの裾を持って、私は控室を飛び出していた。
←花嫁、逃走。
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不安のあまり逃走を図る花嫁。
式当日に花嫁来ないって、実際にあるのかな…
まあ、あるだろう。
現実はドラマよりもドラマチック。←
どうでもいいけど、さしこが可愛いよ←
古いテイストの曲も好きよ。
スキビ☆ランキング
←いつもありがとうございますm(__)m