テーマを決めて、メロキュンなお話を書いていこう!!
という企画が研究所から発信されておりますです!!
詳しくはこちら をどうぞ!
お題:「桜」
第一弾「夜桜」
「風月のスキビだより」風月様
第二弾「桜の檻」
「リク魔人の宝物庫」sei様
第三弾「幻想桜」
「Bubble Shower」ピコ様
第四弾「そのはなびら、つかまえた。」 マック。
第五弾 「SWEET!」 美花様
………言っていいですか?
まずタイトルからしてレベルが違います(汗)
でもどうしてもかっこよくつけられなかったんだもん!
もう昨日から一日超逃げ出したくてたまりませんでした。今晩はお目汚しですが勘弁してください(土下座DE号泣)
゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ そのはなびら、つかまえた。 ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚
「わあぁ……っ!本当に凄いですねーっ!!」
満開の桜の下で両手をいっぱい広げて、くるくると回るきみ。
薄いピンクのフレアースカートがふんわりと円を描き、最上さん自身が一輪の花のようにも見える。
………奇跡的に周りには誰もいない。
この素晴らしく可憐な花を独り占め出来ている事に感謝した。
*
『もっとゆっくり桜を見ない?あっちにいい場所があるんだ。』
そう言って、俺は酔っ払いを介抱して回る最上さんを連れ出した。
今日はLMEのお花見会の日。
タレントや俳優たちは強制参加ではなかったのだが、ラブミー部が裏方のお手伝いをさせられる事を知って、仕事を調整した。
と言っても、調整できた仕事は2つだけ。
少し顔を出してすぐ戻るような感じになってしまった。
それでも、最上さんに会える。
それが嬉しくて、この日を楽しみにしていた。
俺が到着したのはまだまだ昼過ぎだというのに、すでに死屍累々。
ラブミー部員達はみんな酔っ払いの介抱に走らされていた。
(今年は一体どんな宴会になってたんだ!?)
茫然と立ち尽くしていると、俺を見つけた琴南さんが挨拶に来てくれた。
「こんにちは、敦賀さん。キョーコならあっちに今行っています。
…お願いですから、早くあの子を何とかしてください。
無自覚に垂らしこんで酒注ぎ回るから、今年は酔っ払いの数が尋常じゃないんです。」
…………俺のいない間にまた馬の骨ねぇ……。
全く、本当にどうしてくれようか。
「あっ!敦賀さん、おはようござ…ひぃっ!」
琴南さんと話している俺を見つけた最上さんは、挨拶しに来てくれたが…途中で顔を青ざめさせて固まってしまった。
本当にきみは俺の気持ちに敏感だよね?
もうちょっと違った方向に敏感でいてくれると、なおさら嬉しいんだけど。
そうして、がっちり腰と肩を捕まえて、桜見物のお誘いを出し(半ば強引に)連れ出したのだ。
*
(余裕ないよな、俺。もっとスマートな誘い方もあったろうに…)
色気も何もない、かなり強引な手段に呆れるが。
「きゃーっ!桜吹雪ーっ!きれいですねーっ」
目の前の最上さんが、俺のダメな誘い方を全く気にせずに楽しんでくれてるから、よしとするか……
「あっ!そうだ、敦賀さん知ってますか?
ひらひら舞ってる桜の花びらを片手でキャッチできたら、願い事が叶うんですよー!」
「へぇ…それは初めて聞いたな。」
「こんなにいっぱい舞ってるんですから、ぜひ敦賀さんも捕まえてみてください!
私も頑張るぞーっ!!」
そう言って最上さんは、上を見ながら手を伸ばした。
ふわり、ふわり…
いたずらな風が、最上さんの掌に落ちようとしていた花弁を再び舞い上げる。
「ああっ!あとちょっと…!」
背伸びしたり、ふらふらと動くたびに揺れるスカート。
ふわり、ふわり…
舞っている花びらと同じ動き………。
そのままひらひらとどこかへ行ってしまいそうで。
俺は背後から最上さんを抱き締めた。
「つっ、敦賀さん……?」
「ん?…つかまえたよ?はなびら。」
「わっ!私は花びらじゃありませんよ……!」
途端に顔を真っ赤にさせるきみ。
……そうだね、今のきみはどちらかと言えばさくらんぼだ。
「ここにはなびらついてるし。」
そう言って、本当は付いてないけど最上さんの栗色の髪にキスを落とす。
「なっ、なんでそんな事しちゃうんですか?
『舞ってる内に片手でとる』って、私言いましたよ!」
俺の腕のなかに収まりながら、ぷりぷり怒る姿が可愛らしい。
……そうか、片手か。
逃げられない程度の力を残しつつ、片方の腕を外すと、最上さんはくるっと体をこちらに向けてくれた。
「もう、敦賀さんってば!ちゃんと私の話し聞いてました?……あれ?」
お小言を言うつもりだったはずの最上さんの目線が、一点で止まった。
「?何??」
「ふふっ、敦賀さんの頭にも桜の花びらが付いてますよ。」
背伸びをして、俺の髪に手を伸ばしてくる最上さん。
ふわっと香る優しいコロンに誘われて、そのまますぐそばに来ていた最上さんの唇に、掠めるようなキスを一瞬だけした。
「なっ!なななな………」
「ん?事故でしょ。」
更に茹でダコのように真っ赤になるきみに、しれっと言い張る俺。
逃げ出さないようにがっちり腰を抱く。
「事故って……!」
「真っ赤になって、可愛い。」
「そんな事仰るの、敦賀さんだけです…!
と言うか、恥ずかしいので見ないでください!」
力をこめて抱き締めると、逃げ出す事を諦めたのか本当に顔を見られるのが嫌なのか、ぽすんと俺の胸に顔を埋めてきた。
(まずい、本当に可愛い……)
こんなこと、誰にでも許せるきみじゃない事は、俺が一番知っている。
少しは自惚れてもいいのかな?
片手ではつかまえられなかったけど、欲しいはなびらはつかまえたよ?
だから、今度ははなびら本人に願いを叶えてもらわなきゃね……
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一応当社比で言えば、糖度高め・爽やか系に仕上がったはず……!
メロキュンかどうかは、不明なのですが。
美花様なら確実メロキュン!
あとはよろしくお願いしまーす☆(これにて逃走!!)