ビターがまだ終わらないのですが、ついに次のアメンバキリ番(100番)へのカウントダウンが始まってしまったわ…!
なんてこと!
こんな自由気ままに妄想してるだけの我が家に、お客様が沢山いらっしゃってくださってる…!!
ありがたやーっ☆

そんなわけで、先にリクエストをカチカチ出力しましたです。
…実はこちらの記事、マックがあふぉな事したがために2度も全部書き直しになりましたのです。
レオママ様、ごめんなさい…!!!!(土下座DE号泣)


こちら、25番目を踏まれましたレオママ様のリクエストです。
『初めてのデートなのに、やることすべて裏目に出てダメダメの蓮、もしくはキョーコ。
「もうダメだ…orz」となるけど、相手からしてみれば、「そんな姿が見られるのは自分だけ」なので、ますます好きになっちゃう、という感じの、砂を吐くほどに甘いお話をお願いします♪』

あぁ、書き直したら糖度も下がる(いや元もそんなに甘くなかったけど)
ヘタ蓮ばりにヘタれマックで申し訳ないです。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。
相変わらず我が家の蓮さんはヘタれです。

ではどうぞです☆



゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚  デートの行方は雨のち快晴? ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚



………今日の俺は、とことんツイてない。
朝のうちは「まぁそんな日もある」と大らかに構えていられた。
しかし…これはあんまりなんじゃないか!?
俺は暗闇の中で、ぐったりとため息をつくしかなかった。





ずっと熱烈にアプローチし続けて、やっと彼女になってくれた最上さ…キョーコとの3カ月記念日。
お互い忙しくてまともにデートもした事がなかったから、社さんをさんざん脅して今日の休みをもぎ取った。

『私、ずっと遊園地に憧れていたんです!デートで遊園地、ダメですか…?』

うるんだ瞳にうっすらピンクに染まる頬。
上目づかいでそう可愛く聞かれたら「ダメ」だなんて誰が言えるんだ…!!
キョーコが行きたいと言った遊園地について、俺は入念に下調べをしたんだ。
何のアトラクションが有名で、どう回れば色々楽しめるのか。
お土産は何がいいのか(きっと琴南さんやマリアちゃんにお土産を買いたがるだろうから)
そして、今日のデートの日に仕事が絶対延びないように、死に物狂いで働いた。

その甲斐あってか、今朝は雲ひとつないいい天気だった。
遊園地デートには最高の天気だろう。
きっといい1日になる。
そう思っていたんだ。


彼女の行きたがった遊園地は、都内から高速に乗って1時間程度の場所にある。
そんなに遠くない場所だったのだが…
まず高速に乗るとすぐ、事故による渋滞に巻き込まれた。
しょうがないので下道に降りたが、近い道は工事により迂回を余儀なくされる。
遊園地についたのは、当初の到着時刻よりも2時間遅れていた。


着いた時間が昼前後だったため、先にお昼ご飯を食べた。
思えばそれも少しまずかった。
ここは絶叫系の乗り物が有名であり、尚且つメインになっている遊園地。
当然彼女が乗りたがるのも絶叫系。
…ここの所のハードなスケジュールが堪えて、珍しく乗り物酔いを起こしてしまったのだ。
だけど彼女一人を乗せるわけにもいかない。
(一人で並んでてナンパされたら困るだろ!)
具合が悪いのを必死の演技と笑顔で隠した。

その結果、はしゃぐ彼女の隣りにグロッキーな敦賀連の出来上がり…


さすがに具合が悪いのを演技でごまかせなくなってきた所で、天候が急に悪くなってきた。
ここは山間のテーマパーク…山の天気は変わりやすく、あっという間に大粒の雨が降ってきた。
そこで今度は、お化け屋敷に入ることに。
ここのお化け屋敷もまた『日本一怖いお化け屋敷』として有名だ。
俺もキョーコも『怖い』ものは全く平気なのだが…
なんと、お化け屋敷内のエレベーターで閉じ込められてしまった。

………。


そして今、1時間ほど経過した所なのだ。





「敦賀さん…大丈夫ですか?」

空調も止まっているのか、少し空気が蒸してきた。
決して広くもないエレベーター内。
彼女と一緒にこの狭い空間に二人きりというシチュエーションも、見方によっては悪くはない。
しかし、今日は記念日な上に初デートだ。
俺が彼女を楽しませたかったのに、悉く失敗している。
本当なら、年上の余裕を見せてキョーコをエスコートするべきなのに…
遊園地じゃなければうまくいったのか?
でもやはりここは彼女の行きたい場所を優先させるべきで…

ここまでやる事なす事全てが噛み合わないと、流石の俺でも思考回路がマイナス方面へと走りだす。
思わず頭を抱えそうになる俺の手を、キョーコはそっと包んでくれた。

「敦賀さん…本当に大丈夫ですか?」
「うん…大丈夫だから。」
いや、大丈夫じゃないだろう…。
こういう時こそ、俺の方が彼女の不安を取り除くべく話し掛けてあげるべきじゃないのか?

「………今日の俺、ホントダメダメだ………」

思わず言葉として口から出てしまった。
口にしてしまったら、余計に情けなくなる。
しかし、彼女はクスクスと笑って俺の頬にチュッと軽くキスしてくれた。

…(口にじゃないけど)キョーコからの、初めてのキス。
恥ずかしがり屋の彼女からの、初めての接触にビックリして、思わず顔を上げる。

「えっとですね、別にダメとか思ってないですよ?
だって…敦賀さんが今日の為に頑張ってくださってたの、私ちゃんと知ってますし。
それに…誰にでも優しい温厚紳士な『敦賀蓮』はみんなのものですけど、今ここにいる敦賀さんは私だけの敦賀さんですから…」
「もが……キョーコ。」

「こうやって、変装の為に乱した髪が触り心地いいのも。
眼鏡が意外に似合うのも、ユ●クロのコーディネートもしっくり着こなせちゃうことも。
運転中焦ると左手の指が無意識にハンドルを叩いちゃう事も。
案外ジェットコースターに弱い事も。
……全部全部、今日のデートで私だけが見た敦賀さんですから。」

「だから…これからも私だけに色んな敦賀さんを教えてくださいね?」

真っ暗な空間の中、彼女はどんな顔をしながら話をしてくれているのだろう?
熱烈な告白に気分が急浮上した俺は、ぼんやりと見える彼女の顔の輪郭をそっと両手で包み込む。

「んっ……」

くすぐったかったのか、彼女の鼻にかかったような色っぽい声が聞こえてきた。
……まずい。キスしたい。
今すぐキスして、もうちょっとその先の事も……

なんて思っていたら、急にエレベーター内の電気が復旧して外から人の声が聞こえてきた。

「すみませーん!大丈夫ですかー!?」

人の気配に驚いて、慌てて俺から離れた最上さんの顔は真っ赤だった。

「だっ、大丈夫ですっ!!」
「今開けますからねー、もう少し待っててくださいよ!」

外から数人の話し声と、ガチャガチャという何かの器具がぶつかり合う音がする。
俺は最上さんを背後から抱き締めると、頬にそっと掠める程度のキスをした。

「………ありがとう、キョーコ。」

扉が開くのと同時に抱き締めていた手を離す。

「?」

キョーコはきょとんとした顔で俺を見てくる。
…やっぱりキョーコは俺のお守りだ。
俺が俺らしくあるための。
キョーコさえ居てくれるなら、この先どんな事があっても乗り越えていける…
そんな確信が胸の中に芽生えた。


非常口からおばけ屋敷の外に出ると、1時間前の大雨は既に止み、分厚い雲の切れ目から光が差していた。

「わぁーっ!天使の梯子だぁっ!」


子供のようにはしゃぐキョーコ。

「知ってますか?あんな風に天使の梯子が架かってる時には天使が降りてきて、私達の困った事とか嫌な事を全部持っていってくれちゃうんですよ!」

満面の笑みで、俺の手をぎゅっと握ってくれるキョーコ。

…うん。
たまにはこんなカッコ悪い、飾らない俺でもいいのかもしれない。
キョーコさえいてくれれば………

(でも、やっぱり普段は格好良い彼氏でいさせてね)

天使の梯子を二人で見ながら、いつまでも繋いだ手を離さなかった。




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ほんっとーに遅くてごめんなさい!!
しかもラストの糖度激落ち(いえ自社製品の中では甘めですが)
本当に機械音痴克服の必要性を感じました………がっくし。


ちなみに、マックの中ではユ●クロ=ファストファッションの代表格。
『敦賀蓮』が着なさそうな服を考えた結果、ファストファッションになりました。

天使の梯子の件は、マックが母から教わった話です。
…というか、[天使の梯子]って言って分かりますか…?
雲の隙間から光がスポットライトみたいに差すアレなんですけど………
マック実家の造語だったらどうしよう!
書き終わってから気付いて冷や汗かいてます。
どなたかご存じの方いらっしゃいませんかねぇ?