2013年12月 * 拍手設置(加筆なし)


**原作沿い設定作品


※シリアス系・オリキャラ有・途中大人表現有(限定記事入ります)

特にオリキャラが蓮に絡むのが嫌いな方はご注意くださいませ。





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あの日、蓮を見舞いに行って面白い光景を見た。

寝ているかと思って静かに扉を開けると、ベッドに突っ伏して寝てている最上くんの髪を優しく梳いている蓮がいたのだ。
その表情は、以前スランプに陥った時の演技テストで見せた様な、柔らかい表情だった。

(ほう……最上くんの事は思い出したのか?)

起きる気配のない最上くんに、愛おしそうに触れる蓮。
頬に、肩に、ベッドの端に置かれた手に指を滑らせていく。

まるで彼女の存在を確認するかのように。

最上くんが一向に起きる気配もないので、すぅっと一息つくと、そのまま扉をノックした。

「蓮。入るぞ、調子はどうだ?」

瞬間、蓮の動きがピタッと止まった。

「…お疲れ様です、社長。今日も特に変わりはありませんよ。」

ゆっくり俺の方に向きながら、最上くんからそっと手を離した。
何となく表情が作り物の笑顔っぽい…
昔から見てきたが、都合の悪い事は笑顔でごまかそうとする奴だ。

(うーん、記憶がなくても愛は最強。…結局最上くんなのか)

やはり記憶が戻る鍵は最上くんのような気がして、俺はヒール兄妹の時のように一緒にいさせる事にした。

(問題は最上くんがどう言えば納得するかだな…演技抜きでどうしたら彼女を釣れるか)

………後日、最上くんに話をしたら食育プロジェクトが発足した。
相変わらず俺の予想を遥かに超えてくる子だが、彼女が納得してくれてるならそれでよし。

(うまくいけば蓮も記憶を戻すかもしれないしな)

うまくいく予感がして、口元に笑みが自然と浮かんだ。









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再びローリィ目線。
ローリィも、似非紳士笑顔の意味をきっとわかってるんじゃないかと思って。






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