小学校時代から
仲の良いさっちゃんといつものように
登校して教室へ入る。


さっちゃんは5組だから残念ながらバラバラのクラス。






昨日はあれから無言のまま2人で教室を後にして、
帰る方向が正反対のるいちゃんと私は
何も言わずにさよならをした。






るいちゃんのとぼとぼ帰る小さな背中を思い出しながら
モヤッとした気持ちに包まれていた。











リナ…
一体何をしたの?









リナはいつものようにがに股でお菓子を頬張りながら
いつもの派手グループで下品な会話を繰り広げていた。








「おーい、席つけー。朝礼はじめっぞー。」


先生が来たって別に静かになるようなクラスではない。







先生も何も気にもとめてない様子で要件を話し始める。









このクラスで1年間かぁ…。

何か分からないけど
私はこの時から漠然とした不安に駆られていた。








「…それと、今日は斉藤が休みだ。体調不良だそうだ。」










体調不良?

そう思い、リナの方を見ると
してやったりの顔で
他の女の子たちとクスクス笑っている。











やっぱり原因はリナにある。
そう私は確信した瞬間だった。