仕事終わりの一杯や始めの一杯と言えば、「ビール」。ビールが売上が落ちていると言われていますが、未だにこのイメージは日本人には根付いていると思います。最近はクラフトビールやご当地ビール、期間限定ビールなどバリエーションも豊富で、コンビニでもいろんな種類のものを見かけます。

 

さて、先ほどからビール、ビールと言っていますが、一般に言うビールには大きく分けて3つ種類に分類されていることはあまりにも有名です。「ビール」、「発泡酒」、「第三のビール」

この3つにはしっかりとした定義があります。

 

ビール…麦芽の使用比率が2/3以上

例:スーパードライ、ザ・ドリーム 一番搾り、ハートランド、ラガービール、バドワイザー、ハイネケン、ギネス、プレミアム・モルツ、サッポロ生ビール etc.
 

発泡酒…麦芽を使うも使用比率が1/3未満

例:本生ドラフト、スタイルフリー 淡麗 、北海道生搾り、極ZERO etc.
 

第三のビール…麦芽を使わない

例:クリアアサヒ のどごし生、澄みきり、金麦、麦とホップ、ドラフトワン etc.

 

定義まではなかなか知られていないのではないでしょうか。

 

 

そして、かかる酒税も違います。

 

ビール…77

発泡酒…47

第三 のビール…28

現行(350mlにつき)

ビールと第三のビールでは倍以上も税金が違うんです。これが一缶あたりの価格差にも繋がっています。

今、このバラバラの酒税を統一しようという意見が出ています。

 

統一案内容
55円に統一
☆第三のビールという商品区分は消滅

 

55円という金額は、ビール類全体で改訂後の税収を改訂前と同水準にする金額だそうです。

 

ビールは実質の減税で、その他は増税となります。

 

なぜ、このようなことをするのか。

 

過度な価格競争の改善/正規のビール開発の促進
先進国でビール系飲料の税額が異なるのは日本だけ。国内メーカーが第三のビールの開発に注力し過度な競争が生まれている。

 

発泡酒や第三のビールというジャンルがあるのは、世界広しと言えども日本だけだそうで、消費者ウケを狙って価格競争が起こっているが、海外ではビールはビールで一種類。海外で生き残るには価格よりも品質で勝負するしかない。そういうビールの品質で勝負を促す狙いがあるように思います。

 

日本国内で群雄割拠するビールメーカーも海外に出れば、規模で見劣りしている感は否めないです。

世界の酒類メーカーは「バドワイザー」のアンハイザー・ブッシュ・インベブが「ピルスナー・ウルケル」のSABミラーを買収するなど業界再編の動きを強めています。もちろん、日本の企業もただ指をくえて見ているだけではなく、サントリーがビームを買収するなど手を打ってはいます。今回の酒税見直し案も国内だけでなく世界の市場を見据えた提案ではないかと思います。

 

ただ、消費者にとってみれば負担増の面もあるわけで、懐事情のニーズに応えてくれていた第三のビールに手が伸びにくくなりますよね。一方でビールが安くなるのはありがたいです。

 

では、生産者である酒類メーカーはどうなのか

 

アサヒ:ビールの比率が大きいため減税の恩恵が大きい
サッポロ:同じくビールの比率が大きいので恩恵がある
キリン:発泡酒と第三のビールに力を入れてきたため、マイナスの影響を受ける
サントリー:立場を示さず

 

改訂がアサヒやサッポロには追い風になる一方で、キリンには逆風になってしまうようです。

 

 

個人としては、いかに安く作るかを争う価格の競争よりも、よりおいしいものを作る品質での競争になる方がより魅力的な商品が生まれてくると思います。

ビールの消費量は減少傾向にあると言われていますが、iQOSなど逆風の中から大ヒット商品生まれてくることもあります。今後、よりおいしいビール、よりおいしい発泡酒が生まれてくるの楽しみにしていたいです。

 

参考
あなたは説明できますが?ビール・発泡酒・新ジャンルの違い。
https://matome.naver.jp/odai/2139501791587338401
朝日新聞 2016年11月25日 11面「酒税統一案 ビール各社に差」