22世紀
どこからか、声が聞こえてきた。
『助けて、お願い…』
私は、声が聞こえてくる方に目をやった。
老婆の人が立っている…
微かに聞こえるこの声。
この声に導かれて、私は不思議な体験をした。
信じられないだろうが、ある日、私はふと気がつくと、知らない場所に立っていた。
都会。
だが、ビルが林立する割には人通りがなく、車も通らない…
そんな場所に私は立っていた。
ここは、どこだ…?
道路に落ちていた新聞紙を拾い、読んで分かった。
ここは…
アメリカだ…
私は、引き続き新聞紙に目を通してみた。
小さくちぎれたその新聞紙には、あまりにも信じがたいことが書かれてあった。
――――――――――
22世紀に入り、貧困化が急速に進み、貧しさゆえ食文化が変わった彼らは、食べ物を求め、各国の都心部へ集まり広がった。
彼らは各々、都心部でグループを作り、縄張りをし、ときにはお互いが争いながら勢力を強めていった。
彼らの不法入国、不法占拠が世界中で始まった。
そのため、世界のあらゆる都心部が、G-Town化された。
15.08.2109.
――――――――――
2109年8月の新聞。
どうやら私は、未来に来たようだ。
ところで…
世界がG-Town化とは一体…?
Gとは、Gang(ギャング)のことだろうか?
色々考えた私は、情報収集するべく、他に新聞紙がないか周辺を探してみた。
そんな中、
どこからか、声が聞こえてきた。
『助けて、お願い…』
私は、声が聞こえてくる方に目をやった。
老婆の人が立っている…
私は驚いたが、それと同時に安心した。
人がいた…良かった。
私は焦っていたのか、一番疑問に思っていたことを聞いた。
「What is "G-Town" the abbreviation of ? (G-Townとは、どういう意味ですか?)」
老婆は日本人なのか、日本語で返ってきた。
「G-Townというのは…この町のことです。」
私はさらに聞いた。
「こ、これは現実ですか…?世界は一体どうなったのですか?」
老婆は言った。
「…。これを見てください。」
老婆は、一枚の新聞紙を私に渡した。
これも英字新聞。
慣れない言語もあったが、なんとか読めた。
以下が内容だ。要約すると…
――――――――――
不法入国、不法占拠した彼らは、都心部以外の土地にも、住居を広げるようになった。
彼らのグループは勢いを増し、世界の経済や政治を脅かした。
結果、21世紀とは打って変わった状態だ。
世界各国の経済状況、財務状況は最悪。
平穏な世界は終わり、希望の見えない、生と死の隣あわせの日々がこれからも続くであろう。
16.08.2109
――――――――――
私は、手を震わせながら読んだ。
そして、おそるおそる聞いた。
「彼らというのは…誰ですか?」
老婆は答えた。
「あなたたちは知っているはずですよ。彼らの存在を。」
老婆は続けた。
「22世紀になり、G-Townが拡がりました。そして、22世紀の世界の人々は最後まで願っていました。平静、平穏だった21世紀に戻りたいと。私もその中の一人です。」
さらに加えた。
「あれをご覧ください。」
私は、老婆の指差す方を見た。その瞬間…
………
言葉にできなかった。
異様な光景を目の当たりにして、全身震えた。
これが『彼ら』なのか…
なるほど…
G-Townとは、Gang-Town(ギャングの町)なんかじゃなかった。
それよりも、もっと恐ろしい『彼ら』を私は見た。
老婆は言った。
「…私は、世界の人々に、こんな現実を見せたくなかったから、あなたをここに呼びました。帰ったら、このことを皆に伝えてください。」
その言葉を聞いた直後だ…
ここは…?
家…?
何度か深呼吸をし、落ち着きを取り戻した。
そして、テレビをつけた。
2011年6月。
どうやら、この時間に戻れたようだ。
さっきの出来事は夢なんかじゃないことは明白だ。
このままだと、あの未来が必ず来る。
そうだ!
あの老婆が言っていた通り、このことを、人々に広く伝えよう。
私は、政治家として為すべきことをしようと誓った。
その一か月後…
私について書かれた新聞が、世に回った。
――――――――――
『未来に行った(?)幻想家。辞職!いじめが原因か!』
――――――――――
私はいじめられ、仕方なく政界を去った。
「事実無根」と押し返され、私の言葉を信じる者はいなかった。
その後、長い時間が経ち、私が恐れていたことが現実となった。
『彼ら』がやって来たのだ。
世界中の人々が怯え、町が次第に、G-Town化となった。
私は、年をとっており、『彼ら』からは、当然逃げられず死んでしまった…
私は強く恨んだ。
あの時、私を執拗にいじめた人を。
あの時、私があのまま政治家として活動していれば変わっていたかもしれないのに…
そう思っていた中、ふと違和感を感じた。
ん…?
これは私の体…?
成仏しきれなかったのか、体がある…
ん…?あれは人…?
私は過去にいるようだ。
そうだ!
この人に、未来を見て知ってもらおう。
私は、誰か分からぬその人に、未来を見てもらった。
そして、話し掛けた。
『助けて、お願い…』
『助けて、お願い…』
私は、声が聞こえてくる方に目をやった。
老婆の人が立っている…
微かに聞こえるこの声。
この声に導かれて、私は不思議な体験をした。
信じられないだろうが、ある日、私はふと気がつくと、知らない場所に立っていた。
都会。
だが、ビルが林立する割には人通りがなく、車も通らない…
そんな場所に私は立っていた。
ここは、どこだ…?
道路に落ちていた新聞紙を拾い、読んで分かった。
ここは…
アメリカだ…
私は、引き続き新聞紙に目を通してみた。
小さくちぎれたその新聞紙には、あまりにも信じがたいことが書かれてあった。
――――――――――
22世紀に入り、貧困化が急速に進み、貧しさゆえ食文化が変わった彼らは、食べ物を求め、各国の都心部へ集まり広がった。
彼らは各々、都心部でグループを作り、縄張りをし、ときにはお互いが争いながら勢力を強めていった。
彼らの不法入国、不法占拠が世界中で始まった。
そのため、世界のあらゆる都心部が、G-Town化された。
15.08.2109.
――――――――――
2109年8月の新聞。
どうやら私は、未来に来たようだ。
ところで…
世界がG-Town化とは一体…?
Gとは、Gang(ギャング)のことだろうか?
色々考えた私は、情報収集するべく、他に新聞紙がないか周辺を探してみた。
そんな中、
どこからか、声が聞こえてきた。
『助けて、お願い…』
私は、声が聞こえてくる方に目をやった。
老婆の人が立っている…
私は驚いたが、それと同時に安心した。
人がいた…良かった。
私は焦っていたのか、一番疑問に思っていたことを聞いた。
「What is "G-Town" the abbreviation of ? (G-Townとは、どういう意味ですか?)」
老婆は日本人なのか、日本語で返ってきた。
「G-Townというのは…この町のことです。」
私はさらに聞いた。
「こ、これは現実ですか…?世界は一体どうなったのですか?」
老婆は言った。
「…。これを見てください。」
老婆は、一枚の新聞紙を私に渡した。
これも英字新聞。
慣れない言語もあったが、なんとか読めた。
以下が内容だ。要約すると…
――――――――――
不法入国、不法占拠した彼らは、都心部以外の土地にも、住居を広げるようになった。
彼らのグループは勢いを増し、世界の経済や政治を脅かした。
結果、21世紀とは打って変わった状態だ。
世界各国の経済状況、財務状況は最悪。
平穏な世界は終わり、希望の見えない、生と死の隣あわせの日々がこれからも続くであろう。
16.08.2109
――――――――――
私は、手を震わせながら読んだ。
そして、おそるおそる聞いた。
「彼らというのは…誰ですか?」
老婆は答えた。
「あなたたちは知っているはずですよ。彼らの存在を。」
老婆は続けた。
「22世紀になり、G-Townが拡がりました。そして、22世紀の世界の人々は最後まで願っていました。平静、平穏だった21世紀に戻りたいと。私もその中の一人です。」
さらに加えた。
「あれをご覧ください。」
私は、老婆の指差す方を見た。その瞬間…
………
言葉にできなかった。
異様な光景を目の当たりにして、全身震えた。
これが『彼ら』なのか…
なるほど…
G-Townとは、Gang-Town(ギャングの町)なんかじゃなかった。
それよりも、もっと恐ろしい『彼ら』を私は見た。
老婆は言った。
「…私は、世界の人々に、こんな現実を見せたくなかったから、あなたをここに呼びました。帰ったら、このことを皆に伝えてください。」
その言葉を聞いた直後だ…
ここは…?
家…?
何度か深呼吸をし、落ち着きを取り戻した。
そして、テレビをつけた。
2011年6月。
どうやら、この時間に戻れたようだ。
さっきの出来事は夢なんかじゃないことは明白だ。
このままだと、あの未来が必ず来る。
そうだ!
あの老婆が言っていた通り、このことを、人々に広く伝えよう。
私は、政治家として為すべきことをしようと誓った。
その一か月後…
私について書かれた新聞が、世に回った。
――――――――――
『未来に行った(?)幻想家。辞職!いじめが原因か!』
――――――――――
私はいじめられ、仕方なく政界を去った。
「事実無根」と押し返され、私の言葉を信じる者はいなかった。
その後、長い時間が経ち、私が恐れていたことが現実となった。
『彼ら』がやって来たのだ。
世界中の人々が怯え、町が次第に、G-Town化となった。
私は、年をとっており、『彼ら』からは、当然逃げられず死んでしまった…
私は強く恨んだ。
あの時、私を執拗にいじめた人を。
あの時、私があのまま政治家として活動していれば変わっていたかもしれないのに…
そう思っていた中、ふと違和感を感じた。
ん…?
これは私の体…?
成仏しきれなかったのか、体がある…
ん…?あれは人…?
私は過去にいるようだ。
そうだ!
この人に、未来を見て知ってもらおう。
私は、誰か分からぬその人に、未来を見てもらった。
そして、話し掛けた。
『助けて、お願い…』