2007年1月1日。


お店の近くにある大きな神社に向かう車客が多く立ち寄り、店内は非常に混みあっていた。


とりわけ、トイレに長蛇の列ができ、店の外にまで続いていた。



僕は駐車場で中華まんを売っていた。



すると、帰り際のお客さんが僕に声をかけた。




「トイレ、すごいことになってるよ」



恐る恐るトイレに入ってみると、男性用便器にウンコが中世の暴君のように威風堂々、君臨していた。




どうにか口実つけて、アルバイトにやらせようと思索を張り巡らせたが、暴君とまじまじと対峙してしまった僕は僕の決闘と凱旋を待ちわびる行列のためにも、まさに店長の一分として(録画した『武士の一分』を今、鑑賞し終えた)、ウンコと果たし合った。



こうして2007年がはじまり、



ちょうど半年が経過した5月31日、僕がその店で店長であった最後の日、フランクリンに言われた。



「あなたのその頑固さはあなたをいい方にももっていくし、悪い方にももっていくでしょうね。でも、自分なりの考えを持ち続けるというのは大事なことだと思いますよ、個人的には」



そう言って、のしのしと退店する彼の背中を防犯ビデオを通して、眺めた。







2007年後半はまさしくその頑固さが僕を悪い方にもっていった(仕事上で)。







いろんなことを考える。






考えるべきことだけ、考えたい。








よいお年を。