ああ!やっと一読了したよ^^;今の情況と余り変わらないね!
また戦争やる気だよ!どこぞの総理。

「あの戦争と日本人」
(和書)
半藤 一利
文藝春秋
2011年1月『第十一章 昭和天皇と日本人』p.335「昭和天皇の手紙」から

 昭和の日本人がフィクションを信じきったこと、また精神力を過信したこと、そのことにふれた貴重な史料があります。ジャーナリストで今上天皇の御学友でもある橋本明氏が発掘した、昭和天皇の手紙はご存じでしょうか。当時十一歳の皇太子(現天皇)にあてたもので、日付は敗戦直後の昭和二十年九月九日、ちなみに昭和天皇が単身でアメリカ大使館にマッカーサー元帥を訪ねたのが九月二十七日のことでした。長くなるけれども全文を引用してみます。
『手紙をありがとう
しっかりした精神をもって 元気で居ることを聞いて
喜んでいます。
国家は多事であるが 私は丈夫でいるから安心してください。
今度のような決心をしなければならない事情を
早く話せばよかったけれど
先生とあまりに違ったことを言うことになるので
ひかえて居ったことを ゆるしてくれ

敗因について一言いわしてくれ
わが国人が あまりにも皇国を信じ過ぎて 
英米をあなどったことである。
我が軍人は 精神に重きをおきすぎて
科学を忘れたことである。

明治天皇の時には 山県 大山 山本等のごとき
陸海軍の名将があったが 今度の時は
あたかも第1次世界大戦の独国の如く
軍人がバッコして大局を考えず 
進むをしって 退くことを知らなかったからです。

戦争をつづければ 3種の神器を守ることもできず
国民をも殺さなければならなくなったので、
涙をのんで 国民の種を残すべくつとめたのである

穂積は常識の高い人であるから
わからないところがあったら きいてくれ
寒くなるから 心体を大切に勉強なさい。』