横断歩行者妨害 検挙数と停止率の関係 | とまるん@信号のない横断歩道(交通安全)のブログ

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こんにちは。

 

守ります。横断歩道の歩行者優先。
とまるん です。
 

先月、10月下旬に、JAFによる2018年の
「信号機のない横断歩道」における歩行者優先についての実態調査結果が公表されました。
全国平均は8.6%。
 
都道府県別の停止率トップは
調査が始まった2016年から3年連続で長野県で今年は58.6%。
2位は、静岡県 39.1%でした。

全国最下位は、栃木県 0.9%。 
止まる割合は、100台に1台未満。ほとんど止まらないとも言える数値です。

信号機のない横断歩道、信号のない横断歩道に渡ろうとする歩行者がいたら、車は停止して歩行者の横断を妨げないようにする義務があります。
この横断歩道における歩行者優先は、交通ルールです。(道路交通法第38条)

横断歩道を渡ろうとする歩行者がいるにもかかわらず、止まらず通過すると、
横断歩行者等妨害等違反という交通違反で検挙の対象となります。
違反点数は2点。 反則金は普通車で9000円。
 

 
さて、横断歩道のニュースなどで
横断歩行者妨害の取締り数(検挙件数)が書かれていることがあります。
何千件とか、何万件とか。
 
先日の栃木県が停止率ワーストだったというニュース記事の中で、
栃木県が二百何件とかいうことが載っており、「あれっ?他県よりかなり少ない?」
と感じました。
 
もしかすると、栃木県で横断歩道の歩行者優先が守られないのは、栃木県の横断歩道での取り締まり件数が少ない為ではないか?

 
そこで、新聞サイトなどのニュース記事にある横断歩行者妨害の取締り数(検挙件数)を集めてみました。
また、単に件数の比較では都道府県ごとの人数の影響もあるため、都道府県ごとの人口も考慮にいれて、次のようなものをグラフにしてみました。
「人口百万人あたりの 月平均の 横断歩行者妨害取締り件数」に対する「渡ろうとする歩行者がいる信号機のない横断歩道での車の停止率(2018年)」
 

グラフで見ると、取締りが多い(横軸の右方向)ほど、停止率が高い(縦軸の上方向)という傾向が分かります。

静岡県や愛知県は、人口百万人あたりの月平均の取締り件数は400件を超えており、停止率はそれぞれ39.6%、22.6%と全国平均の8.6%と比べて高い水準です。
 
兵庫県はプロットが2つありますが、2018年の停止率に対して、2017年と2018年の取締り件数でプロットしています。
兵庫県は今年取り締まりを強化しており、今後停止率が上がるかもしれません。
 
山形県も2017年の取締り件数と2018年の停止率でプロットしていますが、2017年の取締り件数3242件は、その前年よりも約2000件多いということで、取締り件数の伸びに対して、今後停止率がついてくる過渡期といえるかもしれません。

栃木県、グラフをみて分かる通り、取締り件数も少なく、停止率も低い。
 

栃木県、横断歩行者妨害の取締り件数、少なすぎ!
人口百万人あたりの月平均の取締り件数はたった11件。

圧倒的に、横断歩道での横断歩行者妨害の取締りが足りないのではないでしょうか。

まず、栃木県では、取締りをしっかり行い、横断歩行者妨害の検挙を
今の数十倍は行うべきでしょう。 
今の百倍、横断歩行者妨害の検挙をしてもいいかもしれません。

横断歩道の停止率ワーストを脱し、全国停止率上位になって汚名返上を目指すなら
そのくらいの気持ちがあってもよいのではないでしょうか。

今後の、栃木県警察の取締り強化に期待したいと思います。
 

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以下、データと出典。
2018年7月17日12時26分 朝日新聞
路側広げて横断歩道短く 歩行者保護で試み 愛知県警
https://www.asahi.com/articles/ASL7936PBL79OIPE003.html
 5月末現在、県警が横断歩道で歩行者らを妨害したなどとして検挙した件数は1万6942件。静岡県警(7725件)、兵庫県警(7544件)、警視庁(東京、7190件)を抑えて全国最多だ。交通事故の死者数も10日現在で99人。千葉(93人)や埼玉(91人)を抑えて全国最多となっている。
 
2018/2/4 11:00神戸新聞NEXT
「歩行者優先」は名ばかり 信号ない横断歩道で検証
https://www.kobe-np.co.jp/news/sougou/201802/0010955378.shtml
県警本部と県内全49署では1月16~31日、横断歩行者妨害違反の取り締まりを実施。摘発件数は1668件だった。昨年の年間摘発数が3893件で、わずか16日間で4割以上に上った。
 
2018年08月29日 京都新聞
横断歩行者妨害の摘発強化 滋賀県警「意識低い運転者減らす」
https://www.kyoto-np.co.jp/politics/article/20180829000066
 横断歩道を渡ろうとする歩行者がいても停車しないといった、道路交通法の「横断歩行者等妨害等違反」の取り締まりを、滋賀県警が強化している。今年上半期に、昨年同期比で43%増となる440件の違反切符(青切符)を交付しており、ドライバーへの啓発も進めている。
 
 
2018年02月15日木曜日 河北新報
<山形県警>「横断歩行者妨害」取り締まり強化 意識改革図る
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201802/20180215_53010.html
 昨年1年間の取り締まり実績は前年比約2000件増の3242件。東北6県全体の取り締まり件数の4割を占めた。
 
2018年10月30日 朝日新聞
栃木)全国一「横断歩道で止まらない県」は栃木 JAF
https://www.asahi.com/articles/ASLBY3T44LBYUUHB009.html
県内では今年は9月末までの時点で、同違反で202件が検挙されている。
 
都道府県別人口はこちらから。
総務省統計局
ホーム>統計データ>日本の統計>本書の内容>第2章 人口・世帯
2- 2 都道府県別人口と人口増減率(エクセル:34KB)
https://www.stat.go.jp/data/nihon/02.html