確率の数字トリック (「ためしてガッテン」より) | ナンでもカンでも好奇心!(tomamのブログ)

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硬軟取り混ぜた種々雑多なネタについて書いてみようかと思います。
全くまとまりがないと思うけど、それが自分らしさということで。。。

またテレビ番組ネタ。
先日の「ためしてガッテン」のテーマは「数字トリック見破り術」でした。
興味深かったので紹介します。

この日の内容は4つ。

(1) 現金値引きとポイント還元、どっちが得?
(2) 全米騒然!モンティ・ホール問題
(3) がん検診に潜むワナ
(4) 広告・宣伝の数字トリック

(1)は前提によって答えが変わるので、やや疑問。(例:楽天のポイントは、ポイントで購入した場合にもつきます。)
(4)は以前からそう思っていたことなので、紹介するほどでもなかな、と。

で、私が面白いと思った(2)と(3)について紹介します。
(でも、ためしてガッテンのサイトを読めばすむ話ではありますが。)
http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20110706.html

今日はほとんどこのNHKのサイトからの引用ですが、構成を変えて、問題形式にしてみます。
さほど複雑な問題ではないので、まず答えを自分で考えてみてください。


第一問 モンティ・ホール問題 (モンティ・ホールはアメリカのテレビ番組の司会者の名前)


3つのドアのうち1つに車が隠れていて、当てると車がもらえるゲームです。

参加者である、あなたはドアを1つ選びました。すると正解を知っている司会者は、すぐに答えを発表せず、ハズレのドアを1つ開けて見せます。残ったドアは2つ。司会者は言います。
「選んだドアを変えてもいいですよ?」
(司会者は、参加者が最初に選んだドアが当たっていても、ハズレていても、残ったドアのうちどちらか1つを開けて、2択にします。)

さて、この時、ドアを変えた方が良いでしょうか?変えない方が良いでしょうか?


第二問 がん検診に潜むワナ

自治体のがん検診で乳がんのマンモグラフィー検査を受けたところ「がんの疑い」と判定され、精密検査を受けることになったAさん。不安で家事も手に着かない状態になりました。
データによれば、乳がんではない女性が、間違って「がんの疑い」と判定されてしまう確率はおよそ9%です。
では、Aさんが「乳がんである可能性」はどのくらいでしょうか?


では、考えてくださいね。






(考え中)







(考え中)







(考え中)







考えましたか?


では、解答です。

第一問の答え

初めて聞くと、多くの人がこう考えます。「残ったドアは2つなので、当たる確率はどちらも2分の1、選択を変えても変えなくても、当たりやすさは同じはず。」
ところが、実際には、選んだドアを変えた方が2倍も当たりやすくなるのです!


【解説】

A、B、C、3つのドアがあり、ある人がAのドアを選んだ場合で考える。可能性は3つ。
車が「Aにある」、「Bにある」、「Cにある」。それぞれの確率は3分の1。順に考える。

車がAにあった場合
司会者は、BかCのどちらかを開け、「選択を変えますか?」と聞く。どちらにしても、この時は、選択を変えるとハズレてしまうので、「変えない方が良い」

車がBにあった場合
このとき、司会者は必ずCのドアを開ける。なぜなら、Aは最初に選ばれたドアなので、開けられない(いきなり正解発表になってしまう)。Bは、車が入っているので開けられない(これも正解発表になってしまう)。Cが開き、車があるBが残る。選択はAからBに、「変えた方が良い」

車がCにあった場合
同様に、司会者が開けられるドアはBだけで、車があるCが残る。選択を「変えた方が良い」

3つの可能性のうち、2つで「変えた方が良い」ので、選択を変えた方が当たりやすい。



この問題は、Wikipedia にもずいぶん詳しく載っていました。

著名な数学者ですら間違えて恥をかいたという逸話があるそうです。
落ち着いて考えると納得なんですけどね。


第二問の答え

「Aさんは91%の確率でがん」と考えがちですが、実はそうではありません。
Aさんが乳がんである確率は、およそ3%しかないのです!

【解説】

1000人の女性がマンモグラフィー検査を受けたとする。
この中に乳がんの人は、およそ3人。
残りの997人は健康だが、そのうち9%が 間違って「がんの疑い」と判定される。997人の9%は、およそ90人。つまり、1000人の女性がマンモグラフィー検査を受けると、本当に乳がんの3人 の他に、健康な90人の女性にも「要精密検査」の知らせが行く。知らせを受けた93人のうち、本当に乳がんの人は3人だけ。3%ほどである。
つまり、要精密検査になっても、心配しすぎなくて良いと いえる。しかし、「それなら検査を受けなくて良い」、と考えるのは大きな間違い。集団検診では、健康な人が圧倒的に多いので、間違われる人も多くなるが、 検査自体の精度が悪いわけではない。マンモグラフィー検査は、乳がんの死亡率を下げる明確なデータがあり、40才以上の女性には2年に1回の検査が勧めら れている。

大切なのは、きちんと検査を受けること。そして、「要精密検査」の結果が出ても心配し過ぎず、落ち着いて次の検査に進むこと。



↑後半は乳がん検診の勧めになってしまっていますが(笑)、それはさておき、興味は元の確率の問題。
 直感的に考えると間違えてしまいますね。こちらも落ち着いて解答を読むと、なるほど~です。


皆さんの答えは合っていたでしょうか?

解説を読んで、直感では確率を間違いがちだということを納得いただけたのではないかと思います。
ガッテン、ガッテン!(笑)