最新の情報はこんなところ。
http://www.asahi.com/politics/jiji/JJT201105200178.html
政府と東京電力は21日、福島第一原子力発電所1号機で3月12日、官邸にいた東電幹部から、経済産業省原子力安全・保安院などが原子炉への海水注入に ついて安全性を検討するとの連絡を受け、いったん始めた注入を自主的に中断していた、と明らかにした。注入開始や中断の情報は当時、政府に伝わっておら ず、連携の悪さが改めて示された
東電は午後3時36分に1号機の建屋が水素爆発した後、原子炉を冷やすため、発電所長の判断で午後7時4分、海水の試験注入を開始。ところが当時、官邸 にいた武黒一郎・東電フェローから午後7時前後、保安院などの検討について電話連絡を受け、東電は同25分、注入をいったん止めた。武黒フェローが電話連 絡をしたのは、だれかの指示を受けたものではなく、自主的判断という
菅直人首相が午後6時からの20分間に、経済産業省原子力安全・保安院などに海水注入の安全性検討を指示していた。班目春樹・原子力安全委員長に核分裂が連鎖的に起きる再臨界が起こる可能性を尋ね、「ある」と聞いたのが理由だ。
保安院などが午後7時40分、検討の結果、問題ないことを首相に説明。同55分の首相指示などを受け、東電は午後8時20分、海水注入を再開。同45分に再臨界を防ぐホウ酸も加えた。
東電は当時、再臨界の可能性はないとみており、幹部の連絡がなかった場合、「そのまま注入を続けた」と説明した。海水注入は、所長判断で行う決まりに
なっている。東電は最初の海水注入開始と停止について、保安院に口頭連絡したが、保安院側は「記録はない」と説明している。細野豪志首相補佐官も会見で
「総理もずっと後になってから知った」と話した。
この一連の情報を聞いて感じことが数点。
(1) やっぱり斑目委員長は問題。
この人、当初、何をやってるのかわからないとの批判に対し、枝野官房長官の指導をしているというような話も伝わりましたが、こんな重要な局面で誤った指示を出していたのだとすると、とんでもないです。
先にも紹介したように、もともと柏崎刈谷原発関係でも「不適格、交代を求める」とされていた人ですし。
http://www.cnic.jp/modules/news/article.php?storyid=558
(2) 吉田所長の判断!
「発電所長の判断で海水注入を開始」
廃炉になることを決定づける海水注入を、東電本社や官僚が結論を出せずに右往左往している中、現場の所長が決断して実行したということですね。
私は今まで福島原発の吉田所長について書いたことはありませんが、この方、なかなかの人物のようです。
例えば、ジャーナリスト青山繁晴氏のインタビューが紹介されています。
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65732371.html
また、パブロン中毒さんのブログ でも、しばしば、興味深い推定が展開されています。
(3) 自民党はいい加減にしろ!
この話、もともと「菅首相が聞いてないと激怒して中断させた」と伝えられました。
それを自民党の谷垣総裁や、安倍晋三元首相が強く批判しています。
http://www.jiji.com/jc/eqa?g=eqa&k=2011052100210
同党の安倍晋三元首相も同日、京都市内で講演し、「判断の誤りが明らかになった。始めたものを止めたことは万死に値する」と批判した上で、「(国会に)強力な(第三者)委員会をつくって真相を明らかにすべきだ」と主張した。
これに対して、民主党は菅首相は関与していないとの説明が最初に挙げた情報。
どちらが正しいのか知らないし、菅首相ならやりかねないと思れてくるのも事実ですが、それでも、まずこんなことを政争の道具として使おうとしている自民党の下らなさにあきれるばかりです。
安倍晋三元首相なんて、まだいたの?って感じですね。