ブルンさんのブログで紹介されていて知りましたが、録画ですが、小出裕章先生がテレビに出ておられました!
内容を簡単にまとめると・・・。
小出先生は、自分の信念をお話しされています。
立命館大学大島堅一教授が、「実際に払ったコストを発電実績で割った単価」で比較すると、原子力発電のコストは水力よりも高く、さらに税金を考慮すると火力よりも高くなる、と報告されています。
今回の福島のような事故が起きた場合の処理費用が高額になるだけでなく、もともと原子力発電は割高であるとの話です。税金は、原子力発電所のある地域の箱物に使われていると。
河野太郎議員は、原子力発電のコストが安いという経産省の計算モデルについて資料の提出を求めると、電力会社の企業秘密だと黒塗りで渡されると。
原子力発電と水力・火力とのコスト比較について、私は実際にはさらにコスト差があるだろうと考えます。
大島教授の計算では分母に「発電実績」を使っています。
原子力はトラブルなどで停止している期間が長いので、この計算で割高になったものと思います。
しかし、原子力発電所は負荷調整が難しいので、運転可能な間は夜間も含めてできるだけフルで優先的に稼働されています。
そして火力や水力は、電力需要に合わせて夜間や不需要期は負荷を下げています。
したがって、発電実績を使って計算すると、火力や水力は負荷を下げている時間が長いため発電実績はその能力以下になっており、本来の実力よりもコストが割高に計算されていることになります。
つまり、大島教授の計算では、原子力は能力いっぱいのコストである一方、水力や火力は本来の実力のコストよりも高い値になっているということです。
それでも原子力の方が高いのですから、実力ではもっとコスト差があるはずだと考えます。
国の政策で進めてきた原子力発電ですが、これだけ大きな事故が発生し、かつコストも高いことが一般に知られることになったのですから、政策を転換することは必須だと考えます。
さて、
動画タイトルが「テレビもやっとここまで言えるように」ですが、本当に、小出先生や河野太郎議員の意見や原子力コストが高い事実がテレビで放送されるとは、と、一度は驚きました。
しかし、テレビ朝日がこういう内容の放送をするようになったのは、東京電力はこれから多額の賠償金を支払うため、もう今後はテレビ局に広告費を払えないだろうから、スポンサーとして気を使う必要がなくなったという計算が働いたからでしょうね。
現金なものです。
それに、自分の局を含むマスコミの責任についてはほとんど言っていませんしね。