イギリス気象局の拡散シミュレーションと実際の全国の放射線濃度測定値とをざっと比較してみました。
4/18の15時=日本時間で4/18の24時(4/19日 0時)のシミュレーションはこうでした。
シミュレーションでは、新潟市のヨウ素131濃度がかなり高くなると予想されました。
しかし、実データをみると、この前後で0.047~0.049μSv/hでほとんど一定です。
http://atmc.jp/?n=15&d=110418むしろ、4/19の昼頃の最高0.064μSv/hまで上がっていますが、シミュレーションでは、この時間帯は上記の濃い紫色からオレンジ色くらいまで下がっています。
シミュレーションの時間ずれなのかもしれませんが、4/19は新潟では雨が降ったようなので(Yahoo過去の天気による)、その影響の可能性も高いです。
http://weather.yahoo.co.jp/weather/jp/past/15/5410.html
そういう目で見るとわかりやすいのが鳥取市で、4月に入って一日の最大の数値がだいたい0.63~0.65μSv/hで安定していますが、雨が降った4/15、18、19にそれぞれ0.074、 0.081、 0.072と少し高くなっています。また、その他に0.07前後まで高くなった4/8、11は曇りです。
http://atmc.jp/?n=31http://weather.yahoo.co.jp/weather/jp/past/31/6910.html
一方、シミュレーションとの一致の確認に戻ると、新潟以外に山形、秋田、栃木、群馬、そして福島も、4/18日の0時頃は何も変動はないようです。
唯一、富山県だけが、それまで0.048μSv/hで安定していたのが、18日の21時頃からじわじわ上がって、19日の朝8時までやや高く、最高は0.61μSv/hまで上がっています。
この両日、富山は晴れだったようなので、場所的に少しずれていますが、ここは拡散シミュレーションが正しく予測しているように思えます。
http://weather.yahoo.co.jp/weather/jp/past/16/5510.htmlそして、これらの結果を見て最も重要な結論は、拡散シミュレーションで高く予想された場合、あるいは雨が降った場合、放射線量はやや高くなるものの、幸いにもその上昇はごくわずかで、気をつけなければならないほどのレベルではない、ということと考えます。
なお、放射性物質を含む雨に濡れることは、不必要な被曝が継続することになりますので、傘をさすことをお勧めします。