http://www3.nhk.or.jp/news/html/20110331/t10015027011000.html
これに対し、原子力安全委員会は、「国内では総合的に判断しており、現状の判断に問題ない」という見解を示しています。
http://www.yomiuri.co.jp/science/news/20110331-OYT1T00858.htm?from=main2
今のところ国の発表を信用していいようには思いますが、いずれにせよ多かれ少なかれ福島第一原発の数十~百km程度の範囲の土壌が、放射性物質で汚染されてしまったのは事実です。
放射性物質で汚染されてしまった土壌をどうやって回復したらいいのでしょうか?
ヨウ素131は半減期が8日と短く、比較的短期間で崩壊してキセノン131になって大気中に消えて行くと考えられますが、放射性のセシウム137は半減期が30年ですので、土壌に長く残る恐れがあります。
セシウムはその化学的性質が、肥料として用いられるカリウムに似ており、植物に取り込まれやすい問題があります。
この性質を逆手に取って、植物の力でセシウムを土壌から除去してしまおうという方法があります。
「ファイトレメディエーション」というそうです。
独立行政法人 土木研究所 寒地土木研究所という機関のまじめな論文があります。
http://www.ceri.go.jp/contents/news/images/geppouNo646_2007.3_p42-44_re20110323-2.pdf
特にこの方法に向いているのが、ヒマワリだそうです。
ヒマワリは根が土に浅く広く分布するので土壌の表面近くにとどまるセシウムをよく吸収すること、また、大量の種子が入手しやすいことなどが利点です。
何度か紹介している、安井至東大名誉教授がfacebookで「環境学ガイド」グループを立ち上げられて、私も参加させていただきました。
そのコミュニティーで、その具体的方法について活発な議論が行われています。
(というか、私もここでこの方法を知りました。)
種まきを急いで準備すべきだ、ひまわり+菜の花の2段がいいのでは、収穫にはどんな機械が使えるのか、そのとき根をどうするか、収穫物の廃棄物処理方法は、ヒマワリ油をバイオ燃料にできるのでは、などなど。
放射性物質で汚染された土地が、一面のひまわり畑になるかもしれません。
本当は起きてほしくないことですが、もしかしたら再生のシンボル的存在となるかもしれません。
(もちろん、それまでに原発が落ち着いていてくれることが最も大事ですが。)
