父に連れられて、スペースシャトルを観に行ったことをよく覚えている。

今、改めて調べてみると、1983年から84年にかけて、日本橋で開催された「大スペースシャトル展」だったらしい。

会場に、外国人がたくさんいたのがびっくりした。埼玉の田舎で育ったので、外国人が物珍しくて、宇宙の展示そっちのけでそこにいる人たちを眺めていた。9歳くらいの頃だったので、まだ背が小さかった。下から見上げる外国人の鼻の穴が、すごく長ぼそいんだなって思ったのを今でも記憶している。

 

会場には、「月の石」が展示されていた。僕は、どうしてもそれを見たかった。しかし、それを見るためには、すごい行列に並ばなければいけない。僕は、心の底からそれを見たかったが、親に遠慮をして、言い出せなかった。結局、月の石は見ずに帰った。それが、ずっとずっと心残りだった。

 

今は、上野の国立科学博物館で、いつでも好きな時に行列無しで月の石を見ることができる。

よく、観に行ってますよ。