こんばんは!!!!!
電車で背中から汗垂らしながら通勤しているわたくしです。
なぜだ。
なぜこんなに暑いのだ。
なぜセミらしきものが鳴いているのだ。
あっ、今日のグリム童話はこれね。
『うまい商売』
あるところに百姓がいました。
牝牛を7ターレルで売った帰り、カエルが「アク、アク(8、8)」と鳴いていたので、俺は8じゃなくて7ターレルで売ったの!とカエルと喧嘩をします。🐸
どれだけ彼らの前で数えてもアク、アクと鳴くので、ついに彼らの溜まっている水に金を投げ入れて、お前ら数えてみろ!と言って帰っていきます。
そののち、彼は牝牛を買い、それを町に売りに行こうと思いました。
すると町の入り口に、大きな犬をリーダーにした犬の群れがおり、「ワス、ワス(すこし、すこし)」と鳴いています。🐕
「なんだ、ちょっとだけ欲しいのか?でも俺にも利益がないとなぁ……」といってもなかなか鳴き止まないので、そのリーダー格の犬に、三日たったら代金をもらいに来るぞといって、売るはずの肉を置いていきました。
犬たちは相変わらず「ワス、ワス」と鳴きながら肉に寄ってきました。
三日目になり、百姓はあの肉の代金をもらえるものと思ってニコニコしておりましたが、誰も支払いに来ません。
そこでカンカンに怒った彼は町の肉屋に行って、俺の売った肉をおめえんとこの犬がここに持ってきたろ!金を払えと言いました。
わけがわからない肉屋はカンカンに怒って、百姓を追い出します。
彼は自分の正しさを証明するため、今度は王様のところへ行きます。
一部始終話を終えると、あまりのバカバカしさに王様の娘である姫様が大笑いし始めました。
王様「お前が正しいとは思わん。けど、とりあえず娘をお前にやる。娘を笑わせたやつに娘をやるって約束が決めてあんのよ。よかったな」
百姓「いやいや、わたし奥さんいてますよ!娘さんもらったらもっと大変になりますわ」
王「えー、お前めっちゃ無礼じゃん。じゃあ別のやるよ。三日経ったら五百やるからまた来て」
帰り際、戸口の番兵が百姓に話しかけてきました。
「姫を笑わせたらしいな?なんかもらった?」
百「今度五百もらう」
番「おいおい、ちょっとくれよ。そんなに金持ってどうすんのよ」
百「ほんなら二百やるよ。三日後に王に言ってもらってきな」
すると、この話を聞いていたユダヤ人が話しかけてきました。
ユ「あんた運がいいな、俺が小銭に両替したる。ターレル銀貨じゃしょうがないっしょ?」
百「あんたの分は三百残っとる。今すぐ先に小銭でくれ。三日後に王様からもらえるからな」
そうしてユダヤ人は、およそ3分の2ほどの価値しかない小銭を持ってきました。
三日経つと、本当に五百もらえることになりました。
しかし、百姓はこう言います。
「その五百はもう俺のもんじゃないんす。二百は番兵に、三百はユダヤ人が両替してくれました」
彼らが表に出てくると、もらえるはずの金額分だけ殴られました。
番兵は耐え、ユダヤ人はひーひー泣いています。
王は、自分のものになってもいないのに他人に全部あげてしまった百姓の行いがあまりにもおかしかったため、埋め合わせとして蔵にある金をいくらでもくれる約束をしてくれました。
百姓はすぐに飛び出していって、かくしの中へ金をパンパンに詰め込みました。
そして料理屋へ行って金勘定をしていると、例のユダヤ人があとをつけてきていて、百姓がなにやらぶつぶつ言っていることを聞き逃しませんでした。
「王様めー、こんなにもらったらいくらあるかわからんじゃないか。勘定の検討もつかんわ」
ユダヤ人「やばっ、王様の悪口言ってる!これ密告したらお金もらえるぞ」
そうしてこのことを王様に話したら、王様はすぐに百姓を呼んでこいといいました。
百姓は呼び出しを受けたのを聞いて、
「行くけど、こんなにかくしに金持って王様んとこ行けんから新しい服買わなかんな」と言いました。
ユダヤ人は百姓の言うこともそうだけど、その間に王様の怒りが冷めたら褒美がもらえないかもしれないと思い、一旦彼に良い着物を貸してやることにしました。
そして王様は百姓を叱り飛ばしたが、百姓は「ユダヤ人の言ってることは嘘ばっかりよ。第一この着物も俺が借りてるってのも嘘」
ユダヤ人「なに言うてまんねん、それは本当に俺のやないか!」
王「まあなんにせよ、わたしか百姓が騙されてるんだな」
そういって密告したユダヤ人にいくらか金をやりました。
百姓は、その良い着物を着たままお金をまたかくしへ入れてうちへ帰りました。
「今度こそ、あてたぞ」
これが百姓の言い草でした。
最後の言葉よくわかんないですけど、めっちゃ儲けてるーー!!!
カエル、犬、番兵、ユダヤ人と、みんなにお金取られてますけど、なぜか結局大金持ちになっているという謎のお話。笑
というかユダヤ人が出てくるあたり、やはりドイツの作品っぽい感じしますな。
しかもズルい性格で登場してるので、これを読んだ純粋な子供たちは、ユダヤ人の第一印象はよくないですね
ユダヤ人が出てくるところはお金絡みなんですな。
彼らの栄えた理由は金融業だと聞いたことがあるので、この両替による詐欺紛いの行いもやってたんでしょうか?
いやはや、僕も彼らに対して変な印象を持っちゃうじゃないですか。
童話とかこういう「作品」って怖いですね。
印象操作って結構簡単にできてしまうのかも。
まあでも最終的にバカだけど正直な一百姓が成功したのは、ちょっとだけ良い気はします。
ただタイトルが『うまい商売』なので、もしこの百姓のことを言っているのなら、この百姓はバカのふりをしていたことになりますな。
いや、でも実際バカだと思います。
だって最初にカエルと犬に怒ってるんですから笑
でも最後は欲しい額だけ手に入れて終わってるんだから、百姓はよかったですよね。
それに引き換えユダヤ人は、名も知れぬ百姓にすら打ち負かされてしまったという筋書きなので、僕がユダヤ人だったらあんまり良い気はしないですね。
こんな小さなことでも、国家間の関係性にヒビを入れるには十分なのでしょうか?
考えすぎですね。
さあ、今回僕が学んだことはこれだ!
『あまりにもバカすぎると姫様をもらえる』
やっぱ混じりっけのない純粋な人は最後は勝つんですね!
俺もバカのまんまでいいや!
大国の姫君たちよ、いつでも我が家にいらっしゃい!!!
納豆ご飯と梅干し、そして冷たい麦茶によるハイクオリティの待遇でお待ちしております!!!