こんばんつあーー!!!




今日のお話はこいつだ!!!


『マリアの子供』



森に貧しい木こりの夫婦と3歳の娘が住んでました。

今後どうしようと思いながら木こりの仕事をしていたら、いつの間にかマリア(キリスト教のあの処女マリア様)が立ってました。



マリア「貧しくて大変やろ?その子預けてくれたらその子幸せにしてあげるよ」


木こりはその方がいいと思って娘を差し出すと、娘を連れてマリアは天国へ行きました。

そこでの生活はマリアの言う通りとても幸福なものでした。



娘が14歳になった時、マリアが長旅に出ると言う話を娘にしました。


マリア「というわけで天国の13の扉の鍵渡すね。12番目までは開けていいけど、13番目のは絶対開けたらあかんよ。開けるとやばいことになる」

娘「絶対あけない」



そうしてマリアが旅立ったあと、やっぱり12まであけます。この扉にはそれぞれ光り輝く使徒がおりました。見る度にテンション上がります。

ついに13番目をあけようとすると、さすがに周りもやめとけと言います。



でも開けたくて開けたくて仕方ないので、みんなが出かけて一人になった時に、娘はその扉を開けてしまいます。




開けるとそこには、三位一体の御本尊が火と光に包まれてそこに鎮座しておったのです。

びびったまま眺めていたんですが、娘はちょっとだけ指を出してその光に触れてみました。

するとその指は黄金色になり、驚いた彼女は扉をバタンと閉めて走って逃げていきました。




それからほどなくしてマリアは帰ってきました。


マリア「開けてないね?」

娘「開けてないです」


マリア(娘の心臓に手を当てる)

   「(めっちゃドキドキしてますやん)」

   「えっ、本当に見てない?」

娘「見てないです」

マリア(娘の黄金色の指を見る)

   「(絶対見たやん。しかも触ったやん)」   「本当の本当に見てない?」

娘「マジで見てないです」

マリア「おけ、あんた嘘つきだからもうここにはいさせないよ」





娘はいつの間にか眠っており、目覚めたら見知らぬ荒野におりました。


どこかわからず叫んでみようとしましたが声が出ません。


途方に暮れた彼女は近くの古木の空洞(うろ)に入って雨風をしのいでおりました。


惨めなまま一年また一年と過ぎていきました。




ある時、その荒野がある国の王が来て彼女を見つけます。


王「うち来る?」


娘はうなずいて答えました。

王は彼女の器量のよさにほれ、あっという間に結婚をして男子を一人もうけました。




すると夜にあのマリアが来ました。



マリア「あの時のこと認めたらしゃべれるようにしてあげるけど、どう?認めないなら子供もってくけど」

娘「いや、あけてないです」(なぜかしゃべってる。夢の中?)

マリアは子供を連れて消え去ります。



朝になると子供がいないので、家来たちは妃が赤ちゃんを殺したんじゃないかと噂をします。

娘は口が聞けないので抗議できませんでしたが、王は気に留めておりませんでした。




しばらくしてまた男の子がうまれます。

またマリア来ます。



マリア「あの扉開けたって言うなら子供も返すし喋れるようにするけど、どう?」

娘「断じてあけてないです」

マリアはまた男の子をかっさらっていきます。



家来たちは、妃は赤ちゃん食ったんじゃね?と噂しますが、王は「アホなこと言うな。次そんなこと言ったら死刑な」と言ってみんなを黙らせます。



今度は女の子がうまれます。

マリアやっぱり来ます。


今度はマリアに天へ連れて行かれます。

マリア「あの楽しそうに遊んでるあんたの子供たち見てみ?まだ白状しないの?子供返してほしくないの?」

娘「見てないです」

マリアはやっぱり子供を連れていきます。



翌朝になると、やっぱ絶対妃は子供食べてる!ってなって、さすがに王もどうにもできず、妃を火炙りの刑にします。

娘はこの時思いました。





白状しときゃよかった……。





心底そう思って反省した時、突然声が出ました。

「見ました、マリア様、わたし見ました!」


すると雨がバーッと降り出して火は消えました。

そしてマリアが降りてきて子供を返してこう言いました。


「罪を悔いて、懺悔をするものには、罪はゆるされている」

そうして娘たちは一生幸せに暮らしました。




以上です。



素直になれよって話ですな。



これを親が子供に読んだ後、なんて言うんでしょうか?


「嘘をついたらしゃべれなくなっちゃうよ!嘘は絶対ダメだよ」

とか、

「嘘つくと絶対良いことないし、どんどん状況悪くなってくるから嘘なんか最初からつくなよ」


なのか、



「嘘をつくのは仕方がない。だけど、嘘をついたことを素直に認めて謝れる人間になろうね」


なのか。


どっち派ですかね?

このお話的には後者が伝えたい感じですかね。

他にもあれば教えてください!

「マリア様に我が子与える親なんかにならない!」とかでもいいですけど笑




自分の非を認めるのってやっぱり難しいもんなんですよね。

あの娘は自分の子供たちが連れ去られても嘘をつき通してましたね。

それくらい人間は醜いが、それをもマリアは許してくれる。そう考えると、罪の重さに耐えられず、どこかに吐き出さないと苦しくて仕方がない人たちには、罪を認めて申し訳ないなって思えば許されるってのはありがたい存在なのかもしれません。



やはり嘘をついたらすぐ地獄に堕ちるという話より、その罪を悔い改めることで前を向けるというのは真面目な人たちには大事な思想かもしれませんね。

聖書を読んでる人にはこの話はどう入ってくるんですかね?




にしても娘よ、あんた扉あけちゃうの最高です。

天の子供たちはやめとけって言ってたから、人間の娘はやはり欲に耐えられないということも意味してるんですかね。なんだか神の子と人間の差を感じます。



でもマリアも鍵渡さなきゃいいのに。笑



あっ、試してたんか!

人間なんてこんなもんだろ?ほれ、すぐ自分の欲に負ける。

そしてその嘘を責めてもやっぱり自分可愛さに嘘をつく。

人間にはそんな汚いところがあるのは確かですね。



嘘をつかないのが絶対いい。

それでも思わず、悪気なく嘘をつくことはある。

そんな時あなたの本性が丸見えになりますよ。

あなたはどんな人間か見せておくれ。



今日の教訓はこれ!

『マリア騙せるなら嘘をつけ!そうじゃないならすぐ謝れ』




僕毎日謝らないといけないな。