スタートからラストスパートしない | プラクティス

スタートからラストスパートしない

登山でも、マラソンでも、途中でリタイヤしやすい人は、最初っから飛ばそうとします。

スタートからラストスパートして、途中でバテて、放り投げるという感じです。

それで、自分には登山が向いてないとか、マラソンは続かなかったみたいに、意味不明な自己完結をする人が、結構います。


それって、登山や、マラソンなど、対象のせいでは無いでしょう。


当人は、このことに大真面目に、気がついていないのです。

なんか、やりたいことが見つかれば、最初っから最後までフルスロットルで駆け抜けられる的な幻想を夢見ているのです。

その幻想が、その人の中では、幻想ではなく真実に見えているのです。


自分と言うか、人間というか、そういう生体の理解が、スゴいくらいに全然ないのです。


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確かに、ドラマ、映画の世界では、思いがあれば突っ走れます。

映画ダイハードにしても、ドラマ24にしても、最初から最後まで飛ばしています。

が、あれは映画やドラマという架空の話だから、です。


確かに、小説やゲームの世界では、疲れ知らずで、若い頃のまま年もとりません。

が、それらは架空の話だから、です。


実際は、突っ走れば疲れるし、無理をすれば怪我をするし、老化は止まらないのです。


当たり前のことですが、これが意外と見過ごされているように感じます。

なぜなら、スタートからラストスパートをしようとする人が本当に多いからです。


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仮に、モテないくんが居たとしましょう。

それがいきなり、合コンへ行って、彼女ゲットをしようとするのは、相当、無理があります。

まず、うまく行かないでしょう。

これ、おそらく女性なら、それはそうでしょうと納得するのです。

でも、その納得した女性が、モテないさんの場合。

それがいきなり、婚活とかして、彼氏をゲットしようとするのです。


他人のことなら分かるのに、自分のことになると、スタートからいきなりラストスパートしようとするのです。


水泳などもそうで、一般的にスイミングスクールでは、週一回か二回、スクールに通って、だいたい3ヶ月で、1つの泳法が出来るようになります。四泳法なら、ざっと1年です。

こういうのは、自分が出来る分野で、考えてみてください。

それが楽器でも、バレエでも、絵画でも、英語でも、何でも良いですが、自分の出来る分野なら、それくらいかかるというのは、当たり前でしょう。


ところが、いざ、他のことになると、それがいきなり「すぐ出来るはずだ」とか、「何ですぐ出来ない」、「すぐ出来ない自分は駄目なんだ」みたいな思い込みに陥って、そこから、向いてないとか、才能がないとか、自分は駄目だとか、被害者意識に侵されるのです。


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でも、車の免許だって、一週間に一コマとったとしたら、1年以上かかるのです。

1年=52週。

車の免許、技能30時間超、学科26時間、計56時間。


独りよがりに、被害者意識に侵される人は、

車の学科のように、理論を勉強したのでしょうか。

車の実技のように、練習をしたのでしょうか。


だいたい見てると、どちらか、あるいは、どちらも足りないのです。

車の免許だって、週一回の3ヶ月じゃ、およそ12時間で、56時間には全然足りないのです。

確かに、56時間を遥かにこえて、免許がとれない場合は、何か問題があるでしょう。

しかし、12時間で、車が運転できるようにならないのは、当たり前のこと。

悲しむことでも、落ち込むことでも、才能の話でも、何でもありません。

むしろ、そういう思いが出てきたら、単なる思い上がりです。

なぜなら、56時間は、最低でもかかるもの、だからです。


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この話の摩訶不思議なところは、これが他人のことなら分かるのです。

でも、いざ自分のこととなるとIQが一気に下がって、わかんなくなってしまう。

スタートからラストスパートして、やっつけようとして、やっつけられないと、放り投げてしまう。

後は、それの繰り返しです。


登山でも、マラソンでも、スタートからラストスパートしたら、リタイヤ間違い無しです。

本人は、頑張ったのに駄目だったとか言うかもしれませんが、それは違います。

単なる自爆テロです。

そんなことしたら、どんなプロだって、リタイヤ間違い無しだからです。

登山がどうこう、マラソンがどうこうと言う話では無いのです。

それ、以前の問題です。


それ以前に、自分のこと(スタミナ)がよく分かってないということ。

何も考えずに突っ走り、ペース配分という概念が欠損していること。

そして、これら自分の問題を、これまでの人生で、人のせいにしてきたこと。


これらが、問題だったです。


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The Hare and the Tortoise