楽しく生きる
本は、具体的なことを書かなければ売れる、の話。
「これからは、楽しい生き方が出来るし、それを極めることで、人もお金も恋人も自然と集まってくる」
おそらく、こういうことは、あちらこちらで聞いたことがあると思います。
そこらの本や雑誌にも書いてあります。
が、それらは具体的なことが書いてないし、書いてないから売れるのです。
売れますが、だから効果が無いのです。
ここでは、本当のことを言ってしまいましょう。
楽しく生きるの先には、続きがあります。
その続きとは、楽しく生きる1万時間、です。
これはもう長い年月の中で、統計的に言って、一人前になるには、どんな分野でも、それくらいかかるという意味です。
ですから、あなたがワクワクしたり、好きを仕事にしようと思った場合には、その後に「1万時間」を付けてみましょう。
「そんなに出来るのかやった!」と思えば、第一段階はクリアです。
「え~、そんなに~」と思うのなら、そんなにやりたくない、ということです。
で、ほとんどの場合は、後者なのです。
上記では、第一段階はクリアと言いました。
なぜ、第一段階なのでしょうか。
それは、やりたいと思っても、すぐに飽きたり、だれてくるから、です。
たとえば、ドラゴンクエストでも、ファイナルファンタジーでも、クリアまで1万時間だと最初から知っていたらどうでしょう。
果たして、日本中の何人の人が、クリアまでやるでしょうか。
1万時間は、毎日、10時間やって、1000日です。
やり始めてから、クリアするまでに、およそ3年はかかる計算です。
やりますか?
おそらく、誰もやらないでしょう。
しかも、これはゲームの話です。
頭を使うことも、筋肉を鍛えることも、人とコミュニケーションもとる必要がない、簡単極まりないゲームでも、こうなのです。
いわんや、現実のことについては、よほど好きでないと続かないでしょう。
第二段階は、めでたく1万時間まで到達したら、「実はそこからがスタート」という気を失いそうな現実です。
ゲームで言うと、実は真の魔王は別に居て、それを倒すには、もう1度、最初からやらないといけない、みたいな阿呆みたいな話に付き合えるか、です。
ここまでに至るのに、ほとんどの人が脱落するのに、そこから先にさらに選抜があるのです。
よほど好きどころのレベルでは全然足りません。
だから、このクラスに来た人たちの座右の銘は「忍耐」とか「根気」とかが多いのです。
世間が言う「才能」やら、「運」やら、「実力」なんて、ここまで続けられた時点で、自分も周りもみんな持っているのです。
これはたとえるなら、ウルトラマラソンをして、100キロ地点を通過して、まだ走るようなものです。
100キロを通過している時点で、みんながみんな、才能も、運も、実力もあるのは当たり前なのです。
あと必要なのは、「忍耐」とか「根気」とかになるのです。
一応、勘違いする人がいるといけないので言っておきますが、これらは、何もしてない人が我慢をするという意味ではありません。
やってやって、やりまくるのをやり続けるという意味の「忍耐」「根気」です。
やらない人の「忍耐」「根気」は、ただ怠けているだけで、ぜんぜん意味が違います。
しかし、ここから先は、ぐっと楽になっていきます。
何故なら、競争相手がほとんど雑魚ばかりになるからです。
すると、「これからは、楽しい生き方が出来るし、それを極めることで、人もお金も恋人も自然と集まってくる」という意味がよく理解できるようになります。
苫米地博士にしても、ホリエもんにしても、スティーブジョブスにしても、そういうことを自ら進んでやりたいというクレイジーな人がいるのです。
そして、そういう人は、やりたいことをして楽しく生きて、夢を叶えています。
ビジネスの分野以外でも、将棋の羽生さんとか、スケートの羽生さんとか、有名なピアニストとか、オリンピックの選手とか、みんなそうです。
好きなことをして、楽しく生きています。
どこまでの成功を目指すかは人それぞれですが、どの分野でも、1万時間。
毎日、10時間やっても、1000日は必要です。
これは、運転免許みたいなもので、免許皆伝まで、どの分野でもかかるのです。
でも、どの分野をするにしても、1万時間やれば、下手で居続けることなんて出来ません。
素人から見れば、めちゃくちゃ上手いというレベルにまで達します。
あとは、そのスキルを披露するなり、教えるなりして行けば、好きなことをして、楽しく生きていけるのです。
忘れちゃいけないのが、1万時間。
これが、リアルな現実です。


『やりたいことを1日10時間、1000日やれば成功できる』
自分で書いておいて何ですが、いかにも売れ無さそうなタイトルです。
こういう本当のことを書くと売れず、大嘘の方が売れるのです。
現代の日本人は満たされすぎた結果、短期的、感情的、視野狭窄的で、根性(ハングリー精神)がなくなってしまいました。
ハングリーになれば、たとえ、57歳からでも変われるのです。

あとは、やるか、やらないか。
将来、よぼよぼか、ムキムキか、どっちの自分で居たいかの今の選択で、決まるのです。
モテる老後、モテない老後も、若い時の選択で決まります。
とは言え、どちらが良いかは当人が決めることです。
仮に、いまムキムキを選ばなかった人は、将来、よぼよぼになっても、それは自分が望んでなった結果ですから、それはそれで幸せなのです。