偽物のワクワク 弱者震い

自分自身の、偽物のワクワク(情動、感情)に振り回されて、人生を台無しにしている人をチラホラ見るので、その人たちは見ないでしょうが、その人たちに関わる人のために、書いておきます。
まず、本物のワクワクですが、本物のワクワクとは、武者震いです。
ものすごい困難があることをあらかじめ知って、その困難に立ち向かっていく感じです。
たとえば、医者を目指す人が、国立大学を受験しようとする感じです。
英語、数学、理科、社会、国語の教科書を読みまくり、問題集を解きまくり、1日8時間の勉強を1年して、さらに、
6年間、みっちり学んでやるぞ、というのがワクワクです。
一方、偽物のワクワク(情動、感情)は、風が吹けば飛ぶ煙のようなものです。
やる前には大層なことを言って、鼻息も荒いのですが、ちょっとした困難があると、あっさり進路変更します。
その変わり身の速さと言ったら、猫がテーブルにある食べ物をかっさらうくらいの速さです。
で、次の獲物を探します。
そして、次の獲物が見つかると、また偽物のワクワクが出てきます。
しかし、そこそこの期間(たとえば1年とか)かかることを知ると、あっさり路線変更します。
で、次の獲物を探します。
動物でしょう、これ。
少なくとも、ワクワクではありません。
ワクワクとは、困難を知っても立ち向かっていく、あの感じです。
アニメ、ドラゴンボールの孫悟空が、「おら強え奴と戦えるなんてワクワクするぞ」と言う、あの感覚です。
偽物のワクワクは、綺麗ごとを並び立てるという特徴があるのですが、実際はよく見てください。
「自分より弱いものを相手にしたい」
ということですから。
武者震いの逆で、弱者震いとでも言いましょうか。
要は、自分より弱いものを相手にしたいのです。
ちょっとした困難や、強い人にあたると、すぐ逃げてしまうのです。
そんなのは、ワクワクではありません。
アニメ、ドラゴンボールの孫悟空が、周りの地球人を見て
「これなら、おらでも勝てそうだ!」
とワクワクしたら、それはワクワクではなくて、弱い者いじめでしょう。
大の大人が、小学生の問題集を見て、
「これなら、自分でも出来るかも!」
とワクワクしたら、それはワクワクではなくて、弱者震いです。
それって、つまり、
「自分より弱いものを相手にしたい」
ということでしょう。
まず、その姿勢が頂けません。
綺麗ごとでお化粧をして、偽物のワクワクを本物のように言う嘘つきも頂けません。
何より、困難を避けようという姿勢では、何事も成就しません。
最初の、最初の、最初の、最初から、間違っているのです。
根本の根が、甘い水(甘い言葉)の浸しすぎで、腐っているのです。
こういう人が、花を咲かすには、甘い水の浸しすぎをまず止めて、1年くらい工事現場とか、農作業とか、汗を流して、甘い水を体内から出す。現実を知る。
そして、いろんな困難を考えてみて、それでもやりたいと思ったら、それがワクワクです。
周りの人たちは、甘い水(甘い言葉)の浸しすぎが無くなるまで、一切、関わらないことです。
当人が気が付くまで、1年や、3年は短い方で、10年、20年、30年はかかるでしょうが、それまで静観することです。
根腐れをおこしている根に水をあげたら(注目を注いだら)、かえってその人のために、ならないからです。


・補足
「根腐れをおこしている根に水」
糖尿病の患者に、甘い物をあげるのは、たとえその人が欲しがったとしても、その人のためにならないどころか、さらに症状を悪化させる手伝いになってしまう、ということです。