月次決算
月次決算が12か月間すべて黒字の場合。
年次決算は、必ず黒字になります。
逆に、月次決算が12か月間すべて赤字の場合。
年次決算は、必ず赤字になります。
当たり前です。
が、これって、意外と難しい概念で、わかる人にしかわかりません。
何故かと言うと、数字がからんでくるから、です。
受験で考えてみましょう。
ある人は、1日に50個の英単語を覚えて、30日経ちました。
全てを覚えていると仮定して、50個×30日で、1500個の英単語を覚えたとします。
仮に、月末のテストがあった場合、覚えた子は合格点をとって、サボった子は不合格になったとします。
サボって不合格になった子は、今月はあいつに負けたから、来月は勝ちたいと思うかもしれません。
でも、勝負が厳しいのは、言わずもがなでしょう。
以上のことは、中学生くらいなら、誰にでも理解できる話です。
でも、不思議なことに、大人になると理解できなくなってしまう人が少なくありません。
これは、中学生レベルより脳が衰えてきていることを意味します。
具体例を出しましょう。
今月、売上が悪かった人が、来月は売り上げをアップしようと思ったとします。
こういう風に思う人は、今月と来月がまったく別の物で、気持ちを入れ替えれば出来る的な不思議な発想をします。
英語のテストの例を思い出してみてください。
サボって不合格になった子は、今月は思わしくなかったから、来月こそと思うかもしれません。
でも、勝負が厳しいのは、言わずもがな、だったでしょう。
念のため、なぜ厳しいかを説明すると、やった子は、前月に50個×30日で、1500個の英単語を覚えているからで、その差は、「心の入れかえ」とか「心機一転」と言った精神論で何とかなる類の物では無いからです。
人生は、ジャンケンや、短距離走ではありません。
仮にひと月を1000mとすると、1000mを12回、走る競技ではないのです。
1年を通して、12キロを走る競技なのです。
ですから、ひと月分をサボったら、やった人はもう1000m先を走っているのです。
もし、ふた月目のチェックポイントで追いつきたいなら、ひと月で2000mを走る必要があります。
また1000mの勝負をする訳ではありません。
そう思っているのは、サボっている人だけ、なのです。
不思議なことにサボっている人ほど、本当にこういう考え方をします。
中学生でもわかる算数が、わかんなくなってしまうのです。


