1年後の力 | プラクティス

1年後の力





良い知らせと、悪い知らせがあります。

まずは、悪い知らせからお教えすると…。


あなたの脳の力は、放っておくと、1年後には約80%低下します。


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良い知らせは、それを止める術があります。


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先日、ある大学の卒業制作を見に行く機会があったのですが、ぱっと見て、この子達のほとんどが1年後には駄目になっていくのが、わかりました。

おそらく、脳の力が、80%くらいパワーダウンする子が、過半数を超えるでしょう。

それは何故でしょうか。

その大学が、ダメダメだからでしょうか。

生徒に能力が無いからでしょうか。

どれも、違います。

どの大学でも、同じようなものです。

違うのは、大学院に行くような少数の子達だけでしょう。

何故そう言い切れるのでしょうか。

それには、ちゃんと理由があります。


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その理由とは、こうです。


人間の脳は、その時に必要で覚えた物は、1年後には、8割忘れるという性質があるから、です。


たとえば、テスト勉強が得意な人は、テストが終わると、一か月後でも思い出せないという人が結構います。

いわんや、1年後に、どれだけ覚えているでしょうか。

それは、人によっての差はほぼ無くて、8割は忘れてしまうのです。

それでも学校に居る間は、単位取得や卒業のために覚えておこうという意識が働きますが、それが済んだらどうなるでしょう。

そう、もう用が済んだから、忘れて良いや、となり、せっかく積み上げたものが、砂上の楼閣のように、忘却の彼方に流されていってしまうのです。


先に、大学院に行くような少数の子達は違うと言ったのは、そういう理由があります。

大学院に行くような子達は、まだ知識が用済みじゃなく、覚えておこうとするので、記憶が保たれるのです。

ただ、その子達でさえ、大学院を卒業したら、同じような道を辿ります。

実際、大学を出たのに子供の宿題さえも手伝えなくなるくらい衰えてしまう人は、少なくないのです。


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一体、忘れてしまう知識を得ることに、どれだけの価値があるでしょうか。

思い出せない知識は、知識と言えるのでしょうか。


もし、あなたが買ったパソコンに、ソフトをインストールしたら、一か月後に消えていた。

こうなったら、あなたは怒るでしょう。


でもなぜか、自分自身には怒らないのです。

学生なら、学費はひと月、何万円もするのに、です。

これは、なぜでしょうか。


おそらく、一番の原因は、算数(コストの計算)が出来ないから。

そして、「自分自身に忘れている自覚がない」(損失の計算が出来ない)から。

あるいは、自分の勉強不足を、年のせいだからしょうがないことにして、誤魔化しているのでしょう。


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年のせいにしている人は、若い時でもテストが終わったら忘れていたことをすっかり忘れています。

どんな人でも、復習しなければ、忘れるのです。

若い頃だって、歌を覚えるのに、何度か繰り返し聞いて、何度か口ずさんだハズです。

年をとるとそれを忘れて、若い頃は一回で覚えられたような気になっているだけです。

そんなことは、無いのです。

その証拠に、ある歌の歌詞を一週間後に書けなければ、会社をクビになるとしたら、「若い子の歌はぜんぜん覚えられない」と言い訳をしている人だって、すらすらと書けるようになるのです。

つまり、若さの問題ではなく、単に、勉強不足を棚に上げているだけ、なのです。


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以上のことを知ったあなたは、とても幸運です。

何故なら、他の大勢の人は、後で思い出せない知識を得るために、大量の時間とお金を使っているから、です。


それは、入金は出来るけど、引き出せないATMにお金を注ぎこむようなものです。


事実、思い出せない知識を得るために、私立大学に4年と400万以上、注ぎこんでしまった人は沢山います。

昔はそれでも意味がありました。

企業が、あまり深く考えずに採用してくれたからです。

しかし、現代では企業も賢くなりましたから、大学卒業の一行の文字に、騙されません。

仮に、英語なら、どれだけ話せるのか、確かめに聞いてきます。

その時に、話せなかったら、4年と400万以上かけても話せない人に社員教育しても割に合わないと見抜かれてしまいます。

逆に、こんなことも見抜けないで入れてしまう会社は、人を見る目がありませんから、入れても、先がありません。

しかも、これから少子化で、大学は全入時代になっていきますから、相対的に、大学卒業の一行の文字の価値は、下がってもいくのです。


後で思い出せない知識を得るために、時間とお金を使う。


それは、入金は出来るけど、引き出せないATMにお金を注ぎこむようなものです。


これが、いかにとんでもないことなのか、実感できましたでしょうか。


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あなたの夢が、どんなものであるにせよ、必要なものがあります。

それは、知識です。

それも、忘れてしまう知識ではなくて、忘れない知識です。


ATMに入れたら戻ってこないものではなくて、ATMから引き出せるものを入れることが重要なのです。


で、1年後に自分がどうなっているのかを決めないと、あなたの脳の力は80%減少してしまうのです。

ただ感情の赴くまま、気のみ気ままに流されて生きると、あれよあれよと記憶は忘却の彼方に消え去ってしまいます。

そして、何を思っていたのかさえ、思い出せなくなっていくのです。

1年後を「決めない」ということは、ただ現状に流されるだけではなく、自分が「80%ダウン」することですから、実はとても、「恐ろしいこと」なのです。


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・補足

大人にも、全国一斉実力テストがあれば、自分の学力の低下を実感できるのですが、幸か不幸かそういうものは無いので、あえて頭の中を視覚化すると、こうなります。

今の情動に流され「決めない」ことで、以下の写真の矢印が、ものの見事に逆方向(←)になるのです。

いま大丈夫な人でさえ、「決めない」と1年後は…。

現状維持はゆるやかな後退とは、こういうことです。






未来のあなたは、どうなりたいでしょうか。


現状に流されず「決める」ことで、矢印の方向を変えることが出来ます


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