PDCAサイクル

(スキー、スノボは、PDCAサイクルが、とてもやりやすいスポーツです)
PDCAサイクルとは、plan-do-check-actの頭文字をとったもので、まずイメージして、行動して、チェックして、改善していくという一連のサイクルを言います。
これは、サイクルと言うだけあって、どれか1つをやれば良いのではなくて、一連の流れを全てやって1セットとなります。
自転車のペダルのように、一回転することで進むイメージです。
なのですが、どうしても日本人は、これだけやれば良い的な「楽な作業」を好む傾向があります。
今回は、その傾向と対策を具体例を挙げて検証していきましょう。
まず、プラン(イメージ)だけの人。
これは口だけ、頭だけ、イメージだけ、空想だけ、そういったタイプです。
不思議なことに、このタイプの世界には、ポジティブもネガティブも、同じくらい居ます。
まぁ、明るい分だけポジティブの方が良いとは思いますが、どちらにせよ行動まで至らないので、大差はありません。
この世界においては、ポジティブかネガティブか、楽しいか楽しくないか、好きか嫌いか、とかではなく、ともかく行動しないことには何も解決しません。
その学びが終わるまで、何十年でもこの世界から出られませんし、あまり長いこと居ると住めば都になって、出たくもなくなるのです。
次に、DO(行動)だけの人。
これは行動はするのだけれども、プランも学ぶこともなく、行き当たりばったりで気分で行動する人です。
これは体だけ、感覚だけ、先のことを考えられない、そういったタイプです。
この世界では、ポジティブなら良いという話でもなく、変にポジティブだと、明るいストーカー予備軍です。ネガティブになれば、犯罪者や、本当のストーカーになってしまう危険性があります。
この世界においては、ポジティブかネガティブか、楽しいか楽しくないか、好きか嫌いか、とかではなく、ともかく頭を使えるようにしないことには何も解決しません。
その学びが終わるまで、何十年でもこの世界から出られませんし、あまり長いこと居ると住めば都になって、出たくもなくなるのです。
まず、チェック(分析)だけの人。
これは評論だけ、そういったタイプです。
日本人には一番多いでしょうから、想像するのは容易でしょう。
周りを見ればわかるように、この世界には、ネガティブばかりです。
この世界においては、正しいか、間違ってるか、許せるか、許せないか、好きか嫌いか、とか人にあれこれ言う前に、自分にフォーカスしないことには何も解決しません。
人のことより、自分がやることをやりましょう。
その学びが終わるまで、何十年でもこの世界から出られませんし、あまり長いこと居ると住めば都になって、出たくもなくなるのです。
最後に、アクション(改善)だけの人。
これは頑固だったり、不思議ちゃんだったり、固執したりするタイプです。
この世界は、ポジティブ、ネガティブと言うより、独自な自分だけの世界がある感じです。
この世界においては、井の中の蛙、自分の世界にこもることをやめて、外に出ないことには何も解決しません。
その学びが終わるまで、何十年でもこの世界から出られませんし、ずっと小さな自分の世界にいたので、怖くて怖くて一番出たがりません。
どうでしょうか。
こうしてみると、ポジティブ思考が万能じゃないことが一目瞭然でしょう。
魅力がない異性が、強固なポジティブ思考でもって、あなたを追いかけてきたらどうですか。
変にポジティブシンキングしたら、これと逆の立場のことをしてしまう可能性すらあるのです。
以上からもわかるように、PDCAのサイクルは、とても重要です。
PDCAのどれかをやるのではなく、サイクルとして一回転することに意義があります。
PDCAのどれかに偏ると、サイクルが回らず、ペダルが一回転もしませんから、何も進まないということになってしまうのです。
まったく進まないのですから、周りの風景はマンネリです。
毎日の生活が面白くない。
自分自身も大して変わっていない、という風になってしまうのです。
PDCAは、MBAでも採用されていることからも解るように、まずこれが出来ないと話にならないというくらい初歩の初歩であり、初歩の初歩でありながらも最後まで用いる最も大事なことです。
仮に、スキーだったら、こういう風に滑りたいというイメージをまず決める。

次に、実際に滑ってみる。
滑ってみると、イメージと全然違うことがわかるので、どこがどう違うのか検証する。
それを踏まえて、滑ってみる。
こうすれば、人間だれだって上手になっていくものなのです。
みんな結果にばかり目が行きすぎです。
すぐに成功か失敗か判断しすぎです。
野球で言ったら、一回の表で三振したから「もう駄目だ」とか言っているようなものなのです。
学校で言ったら、前期テストの結果に大喜びして、期末テストの結果に落ち込むようなものです。
そんなのどうでも良いでしょう。どうでも。
みんな目先のことばかり見て、大事なことを忘れています。
野球なら試合に勝てば良いんです。
高校生なら受験に勝てば良いんです。
そのプロセスの間で、成功とか失敗とか結果とかって、最初から「無い」のです。
最初から「無い」ものに一喜一憂して、勝ったつもりになったり、負けたつもりになったりすることほど危ないことはありません。
そんなことをしていると、ありし日のサッカー日本代表のように、舞い上がって気が緩んで負けるみたいなことになってしまいます。
喜ぶのは、試合に勝った後にするべきで、それまでの油断は大敵なのです。
仕事にしても、企業なら四半期や、半期などで評価が下される訳です。
野球で言えば、9回で勝負が決まるようなものです。
ですから、三振なんかで落ち込んでいる場合ではないのです。
イチローだって三振の方が、ヒットよりも多いのですから、落ち込む必要はありません。
仮に1つエラーしたら、2点とれば良いだけの話です。
野球だと9回ですが、四半期なら90日あるのですから余裕でしょう。
そんな目の前の三振という、些細なことで悩んでいる場合じゃありません。
むしろ、全力で三振した方が、見送りアウトより100倍マシです。
とは言え、旧態依然の根性論はやめた方が良いでしょう。
現代は、石川遼くんのように成功する方法があるのですから、それを使った方が賢明です。
それにはまずイメージから入ることです。
三振をするにしても、松井秀樹をイメージして、そのイメージ通りいかずに三振するのと、ただ単に三振するのとでは、同じ三振でも、まったく意味が違うのです。
その差は、1打席だとわかりませんが、100打席になった頃には、イメージをしている人と、イメージをしていない人との間では、身体能力が同じでも、歴然の差がつくのです。
ただ~し、PDCAを連続してやることを忘れないでください。
PDCAを連続してやらないと、成長も効果も上がらないからです。
眠りながら巨富を得るとか、引き寄せとか、思考は現実化するとか、何でも良いですが、行動しなければ、何も始まりません。なのにそればっかりする「P」型の人。
後さき考えずやってしまうとか、やったらやりっぱなしとか、行動から学びを得なければ、同じことの繰り返しです。なのにそればっかりする「D」型の人。
野球評論家だったり、野球の猛烈なファンだったり、人のことをあれこれ言ってばかりでは、自分の能力は一向に上がりません。なのにそればっかりする「C」型の人。
狭い自分の嗜好の世界にこもってしまって、外を見ようとせず、馴染みのあることしかやろうとしないで、旧態依然なことばかり優先させると、新しい世界がひらけません。なのにそればっかりする「A」型の人。
人によって、クセのようにどれかを中心にやろうとします。
しかし、どれかをやれば良いという話ではないのです。
自転車が、フレーム、ハンドル、ペダル、ブレーキの全てが必要なように、全て要るのです。
自分は「P」型だからとかは言っちゃいけません。
なぜなら、人間が「PDCA」型、すべてを持っているからです。
でないと、あなたはここまで成長できてないのです。
赤ちゃんは、大人の歩くのを見て、自分も歩いてみようと思って(P)、やってみて(D)、コケてバランスを調整して(C)(赤ちゃんの時は無意識でやります)、何度かやっているうちに(A)、出来るのです。
これが、寝てイメージしてるばかりだったり、やらずに他人に頼るばかりだったり、何も学ばず同じ失敗を繰り返したり、数回で諦めたら、歩くことさえ出来なかったのです。
「PDCA」全てをやったから、今のあなたが居るのです。
ただ大人になるにつれて、変なクセがついてるだけです。
まず、リラックスして、変なクセを出なくすることです。
そうしたら、自分がやっている姿をイメージしましょう。
他人がやっているイメージやら、美男美女、お金に囲まれてるだけじゃダメです。
必ず、自分がやっていなきゃいけません。
スキーで滑っているのでもいいし、舞台で演奏しているのでも良いでしょう。
で、それを、絵に描けるくらいまで鮮明にしましょう。
絵に描けるくらいじゃないと、何でもアリになってしまって、効果がないからです。
たとえば、すごく上手な人のようにやりなさいと言われても、まったくイメージがわかないでしょう。イメージがわかないことは上手くもならないのです。
簡単なのは、グーグルで検索して、やっている姿に近いイメージをプリントアウトして修正していくことです。
(その際、その道のプロから選びましょう。素人のマネをしても上手になりません)
後は、PDCAです。
ひたすら、PDCAです。
納得いくまで、PDCAです。
対象がどうこうとか、目先の成功失敗ではなく、向かっていることでどんどんイメージに近づいていく感覚を大切にするのがコツです。
どんどん上手になっているぞ、みたいな。
どんどん夢に近づいているぞ、みたいな。
で、そうやっていると、事実、本当にそうなるのです。

