害虫と益虫 | プラクティス

害虫と益虫

 害虫も、益虫も、同じ虫です。

 同じ生き物ですから、どちらも尊いものです。


 ただ、畑仕事をしている人にとっては、害虫は好ましくない存在です。

 なぜ、害虫が好ましくないかと言うと、せっかく育てた作物を食べてしまうからです。

 なぜ、益虫が好ましいかと言うと、大切に育てた作物を食べないからです。


 ちょっと、ここで変なことを言います。

 変なことですから気にせずに流してください。

 ただ、方々で感謝されるので、ここでも公開してみます。


 これからの社会で必要とされるのは、「益虫」の人です。

 「益虫」の人は、作物を食べません。

 あからさまに言うと、作物とは「給料」のことです。

 それをもらわなければ良い。

 それなら「害虫」扱いされることは無いのです。


 今、就職活動をしている人は、ものすごい勘違いしています。

 会社が欲しいのは、学歴だけでも、面接のうまさでもなく、即戦力です。

 即戦力は、今までそれをやってきた人です。

 もし、それをやってきた人でなければ、自動的に「害虫」になるのです。

 なぜなら使えるようになるまでの3年間くらいは、作物を食べる存在だからです。

 たとえば、プロ野球の場合、野球を未経験だった人を鍛えるにはどのくらいかかるでしょう。

 その人が戦力となって活躍するのに、最低1~3年はかかると思いませんか。

 その間は、半人前の丁稚のような、食べさせてもらってる身分なのです。


 これは、昔からずっとそうです。

 寿司職人になるにも、大工になるにも、医者になるにも、弁護士になるにも、です。

 下積みというものがあるのです。

 昔から、5年、10年かかるものなのです。

 おそらく、今の若者の基準だと、医者も弁護士も、「ブラック企業」呼ばわりの対象となるでしょう。

 2chもツイッターも多勢に無勢で、若者が好き放題言っていますが、すごく誤解しています。

 昔から、仕事というのは、そういうものなのです。

 医者も、弁護士も、職人も、大変な思いをして一人前になったのです。

 別に、不況の今だから大変なんじゃありません。

 夜勤とか、居候弁護士とか、下積みの時は、そんなもんだったのです。

 それを「ブラック企業」呼ばわりするのは、ただ単純に、若者が弱くなっただけです。

 そういうことを言うのなら、同年代の中国の若者の労働環境の方が、よっぽど過酷です。


 おそらく、自分は下積みなんてツライことはせず、楽なことをしたい。給料は多くもらいたい。休みは土日もらいたい、と言ったところでしょうか。


 プロ野球で、そういう選手は、見たことありません。

 それで入団テストを合格できると思い込める方が不思議です。


 医者だって、弁護士だって、そうなるまでに、何年もかかるのです。

 そして、なってからも下積みが続くのです。

 その間は、半人前の丁稚のような、食べさせてもらってる身分なのです。

 その自覚が必要です。


 これからの社会で必要とされるのは、「益虫」の人と言いました。

 「益虫」の人は、作物を食べません。

 もっとあからさまに言うと、「給料」をもらわなければ良いとも言いました。

 でも、実際はそうはいきません。

 ですから、まだ自分は、2軍、3軍の半人前なのに「給料」をもらえて有り難いという気持ちで頂くのです。

 当然のようにもらうのは、年齢でも、会社の看板ありきでもなく、他社でも通用するような実力を持った1軍になってからでも遅くはありません。


 ここだけの話。

 仕事って、勉強になって面白いんですよ。


 学校や予備校、専門学校なんかは、こちらがお金を払って勉強するのです。

 でも、職場は、こちらがお金をもらって、勉強できるのです。

 たとえば「簿記」の勉強をさせてくださいって言えば、無料で教えてくれるのです。

 たとえば「経営」の勉強をさせてくださいって言えば、無料で教えてくれるのです。

 たとえば社長に「起業」の時の話を聞かせてくださいって言えば、無料で教えてくれるのです。

 いや、正確に言うと、お金をもらいながら学べるのです。

 これって、学校で学んだら何十万ってかかりますよ。

 本気になったら、大原簿記専門学校で学ぶより、多くを学べます。

 何と言っても本番そのものですから。

 最幸の専門学校です。


 こうして学んでいくと、メキメキと力が付いていきます。

 学んだことを仕事に活かせば、さらに感謝もされます。

 これが、「害虫」が「益虫」に変身する瞬間です。
 
 半人前から、一人前になる瞬間です。


 それまでは、たたひたむきに精進して、学んで成長していくことが大切なのです。

 プロのマウンドに立ちたいなら、まず実力をつけろ、ということです。

 実力がないのに年俸くれとか、口だけ達者とか、弱音を吐くとか、そういう人を雇うプロの世界は、もう無いのです。


 仕事って、お金をもらいながら学べる実践型の専門学校です。

 これに気が付けば、成功はすぐそこです。


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