天孫ニニギノミコトが、超サイテー男子だったって知ってます?
天孫として、地上に降りてきたニニギくん。
早速、美女サクヤちゃんに一目惚れするわけです。
娘さんをくださーい!
パパ(オオヤマツミ)にお願いすると、パパも、それはめでたい!と大賛成するわけです。
…で、
うちは娘が二人いるから、二人とももらってね!
パパが、お姉さんも一緒にと大胆発言。
すると、ニニギくんの返事は、
ねーちゃんは、ブサイクだからいらない!!!
なぬ~
これで、過半数の女子を敵に回したと思われます。
しかし、ニニギくんのサイテーっぷりは、こんなもんじゃなかった!
めでたく結ばれ、一夜でご懐妊したサクヤちゃんに向かって、
1回しか寝てないのに、ホントに俺の子なの?
国津神の子供じゃない?
ぎゃー!
このセリフ、男としてサイテーの極み!!!
すると、驚きの行動に出たサクヤちゃん!
なんと産屋に火を放ち、そこで出産するわけです。
天孫の子供なら、火の中でも無事なはず。
あなたの子供だって証明してみせるわ!
いやぁ、サクヤちゃんたら、儚げなイメージだったけど、意外と強い!
日本で最初の(?)サイテー男子というレッテルを貼られたニニギノミコトですが、どうやら理由がありそうです。
まず、イワナガヒメの役割。
イワナガヒメは、『岩』ですので、すぐに散ってしまう『花』とは違い、永遠の命を約束するものだったのです。
しかし、ニニギノミコトが見た目が悪い事を理由にイワナガヒメを拒否した事で、オオヤマツミが怒り、人は永遠の命を得られなくなったということです。
天孫なのに寿命があることへの説明だったみたいですね。
次の、ホントに俺の子なの?発言。
これは、天孫は国津神よりも優れていて素晴らしいから、天皇になれる資質を生まれつき備えているんだ!
と言いたかったとも受け取れますが、他にも言いたかった事があったと思うのです。
昔の日本は、長男が後継ぎと決まっていたわけではありません。
奥さんも沢山いたりしたわけです。
その中で、優先順位としては、誰から生まれたか?が重要視されていたようです。
古代、生命誕生は、今以上に神秘であり、子宮は別世界との繋がりを持つ特別なものと捉えていたと思われます。
だからこそ、今の感覚以上に母親の血筋を重要視したと思うのです。
そんな中では、国津神の母親の子なら、所詮国津神…と思われかねません。
そこで、天孫の神の子らしさを演出したとも言えるのです。
そんな訳で、子孫の諸事情によりサイテー男子に仕立てあげられたニニギノミコトは、ちょっと可哀想な神様なのかも知れませんね
数多くの説がある中から、一部を切り取った上で私が感じたことでありますので、正解でも正確でもありませんのでご了承下さい