この世界が水槽のようなもので、それを観察している人がいて、さらに、その観察している人達を観察する人がいて、それをさらに…。


世界をそんな風に感じた事があった。



そのきっかけは、ある一冊の本。



思いきりネタバレだけれど…

未知のウイルスが蔓延し、人だけではなく、植物にも被害は及ぶ。治療法も分からず、世紀末を感じさせる世界。
そのウイルス、実はコンピューターのシュミレーション世界から来たものだった。

『今』のコロナウイルスとのシンクロを感じたりもする。


ウイルスが蔓延したコンピューターの中のシュミレーション世界は、時間を止めて閉じられていたが、現実世界を救うには、シュミレーション世界を救わなくてはならないという事が分かる。

そして、それが出来るのは世界でただ独り。

シュミレーション世界の中で唯一、世界のナゾ(観察者の世界があること)を解き明かし、現実世界へと生まれ変われた男。


本は、この男性がシュミレーション世界へと戻るところで終わるのだか、それは、まさに『神の降臨』とも言える。


この本が書かれたのは20年以上前。



そして、このSF小説のような物語は、あの、貞子で有名なホラー小説『リング』、『らせん』の続編である『ループ』なのである。




荒唐無稽な物語が、現実となる日が来るのかも知れない。






天動説から地動説を認めた当時の人々は、どんな思いを抱いたのだろう。



太陽が昇ると信じていたのに、昇っていたのではなく、地球が動いていたのだ!


地の果てがあると思っていたのに、球体の裏側が存在するのだ。





地球がまわっていると知ったところで、毎日の生活は何も変わらない。




この世界がシュミレーションだと知ったところで、外側の世界は見ることは出来ない。







参考