日本はゴールデンウィーク真っ只中ですが、高2になった双子娘たちが塾のGW講習があるため、今年は家族での遠出はしないことに。
その代わり…と言っちゃなんですが、昨日は息子と映画館に行ってきました。
見た作品はこちら
ウクライナで初期にロシアに制圧された都市マリウポリに滞在した記者が、攻撃が始まってから自身が脱出するまでの20日間を撮ったドキュメンタリー。
アメリカのアカデミー賞、長編ドキュメンタリー賞を受賞した作品だそうです。
そもそも息子(中3)と見に行って良いのか迷いましたが、ここのところ戦争の歴史に興味があるらしく、戦争映画ばかり見ていた息子に直近のリアルな戦争の様子を見せるには良いかと思い誘ったところ、見たいと。
行ってみたら、映画館にいた年齢層的に息子(中学生)は最年少かなといった印象。
怪我や戦争、一部とはいえリアルな死体など見て「ウッ」となってしまう人は見ない方が良いと思います。
と鑑賞後に息子に言ったところ「そんなの現実から目を背けているだけだろ。見るべきと思うか思わないかだ」と言ってました。
なるほど
本当に唐突に始まった攻撃。
攻撃が始まるまでにマリウポリから脱出した人は全体の4分の1にも満たなかったそうです。
こうして包囲されていく様子を見ると、仮に東京がそんな状況になったら、絶対その4分の1の人にならないとあかん!!と感じました。
中に残されたらもう逃げ場がないです。
私が耐えられないと思ったのは、やっぱり自分の子供を亡くした親のシーン。
これは本当に涙なしには見られませんでした。
途中「クラスター爆弾だ!」と建物内に逃げるシーンなどもあり、本当にクラスター爆弾使ってたんだと驚いたりもしました。
最後、撮影者はそれまでいた病院がロシアの戦車に囲まれたのでさすがにそのままとどまるのは無理と判断し、軍の人に導いてもらい赤十字の車まで送ってもらい、マリウポリ外に脱出します。
これは撮影しているものを世界に見せて欲しいというウクライナ内の人たちの気持ちがあったからこそ協力を得られて脱出できたのだと感じました。
ちなみに彼らが滞在していた病院は、その後ロシアに制圧されたそうです。
まさに間一髪!
自分自身が危険な目にあっても、ウクライナの状況を世界に伝えなくてはという使命感が感じられる作品でした。
ちなみにこれらの映像(特に産院が攻撃され、妊婦などに被害者が出た様子)をロシアのお偉いさんたちが見てコメントをしているシーンでは「これはフェイクだ。フェイクの映像はテロ行為だ!」と口々に行っている様子も含まれていました。
私はあれをフェイクと言ってしまえるなんて!!と思いましたが、息子に話したら
「もちろんフェイクの可能性も視野に入れて見ないといけないよね。あの作品はあくまでもウクライナ人が撮ったウクライナ内の映像で、被害を訴える目的の映像だから。」
ですって
いやーーー、息子、ちゃんと情報の読み取りには慎重になっていてすごいなと思いました。
これからの若者はそういう視点を持ってないといけませんね!
そんなわけで、若者も見るべき映画だと感じました。
ただし「痛いシーンは無理!」な人は無理かな。