昨年はいろいろ考えなきゃならないことが多かったり、引越し後のあれこれがあってあまりたくさん読書できませんでしたが、今年はまたたくさん読みたいと思っています。
素敵な作品に出会えるといいなぁ。

さて、本年の一冊目はコレ!
さようなら、オレンジ (単行本)/筑摩書房
 
 
星星星☆☆

アフリカで生まれ育った女性が、夫の事情で自分の意思とは関係なく外国暮しをすることになり…
という話です。
文化の違い、言葉の違いに戸惑い、自分の殻の中に閉じこもりそうになるものの、英語を習ったり仕事を見つけたり友達を見つけたりして、少しずつ自分の手で自分の生き方を掴み取っていく様子は「強いなぁ」と感じました。
旦那も子供も英語を話せない彼女を鼻で笑うんです!
そんな状況、私には耐えられなーい叫び
それでも息子の小学校で行った母国のことについての発表を通して、息子がお母さんのことを理解しようと歩み寄ってくれたあたりが私にとっては泣けました。

そしてこの本の中のもう1人の登場人物は日本人でした。
まっすぐで真っ黒な髪のハリネズミというあだ名をつけられた女性。
彼女の周りにも不幸なことが起こりますが、最終的には前を向いて歩いて行こうとする様子も、まさに「強い!!」


そしてこの本の素敵なところは文が美しい!!
一つの芸術作品のようでした。
初めて読む作家さんでしたが、今後も要チェック