太陽の棘(とげ)/文藝春秋

 

戦争直後の沖縄で、精神科医として米軍基地に努めることになったアメリカ人が沖縄人の作る芸術村のようなコミュニティーで現地の人と交流を図っていく様子が描かれた話でした。
原田マハさん、「楽園のカンヴァス」でわかるように、絵画にとても詳しい作家さんですね。
絵画という芸術を愛する心を共通点として交流を深めていく沖縄の人とアメリカ人。
芸術は人の間の深い溝も埋めていく力があるんだなと改めて気が付きました。
当時の沖縄の人たちとアメリカ人の間ではそれはそれは深ーーーい溝があったと思いますが、それを埋められるほどの力があるとしたら、芸術、すばらしいです!!

最近、絵画などの芸術に触れる機会がなかったなぁと自分を振り返りました。
1人で美術鑑賞なんてのも素敵ですね。

表紙と裏表紙の絵がインパクトがあり、開くたびに気になっていたのですが、最後の方で誰が描いた誰と誰の絵なのかが分かってきて、愛着を感じました。