ボックス!/太田出版


星星星星星

高校ボクシング部の話。
ボクシングについて全く知らない私でもとっつきやすい感じのストーリーでのめりこんだ。
幼い頃から喧嘩も強く、ボクシング部で1年生でも秀でている鏑矢と、彼に守られてきた学業優秀な木樽。
そんな木樽が鏑矢に誘われて「強くなりたい」とボクシング部に入部した。
ヒョロヒョロでお勉強ばっかりしていそうな木樽だったが、そのストイックな体のつくり方と、監督に言われるままにボクシングの基礎をみっちりと練習し、頭の回転が速いことなどを総合して、どんどん強くなっていく様子がよかった。
そして木樽は鏑矢に追いつき、自分のスタイルで鏑矢に勝つのか?!
彼らの最大の強敵、他校の稲村には勝てるのか?!

途中で登場した体の弱いマネージャー、丸野さんの一件では衝撃を受けて涙が出た。
選手たちの心の葛藤が深く描かれていて、スポーツとしてのボクシング、深い!!と感じた作品だった。
そして、顧問になった女性教師、燿子先生の心の動きも丁寧に描かれて読み応え満天だった。