鈴の神さま (一般書)/ポプラ社



星星星星星


四国の田舎町にひそかに住む鈴の神さま。
見える人には見えるけれど、見えない人がほとんどらしい。
時代を感じさせられるしゃべり方といい、子供であることといい、ちょっとわがままな感じといい、読んでいて神さまが「おじゃる丸」っぽいなと感じてました。
古代より鈴を守る役目の八百神の一人なんですって。

そんな神さまを祭る神社を守ってきた人たちの物語でした。
守るといってもあまり堅苦しい感じではなく、和菓子をお供えしたり(その和菓子を神さまが実際に食べているわけなんですが!)お祭りを大切にしたりするという力の抜けた守り方がいいなと感じました。
地域に溶け込んでいる存在の神社。
私の家の近くの神社にもこんなかわいらしい神さまがいるのかもしれない?!と、少しわくわくしました。
しかし、私はそんな神さまに会える人かなぁ、会えないでスルーしてしまう人かなぁ。

最初と最後の冬弥君の話で、時間が経っても守られた約束、素敵だなと思いました。
そして冬弥君がおじいさんの気持ちを、おじいさんが冬弥君の気持ちを、言葉で言わなくても伝わっていたということも素敵でした。