整骨院には色々な人が来る。


ケガだけでなく、慢性的な症状の人も多い。



例えば、


1日中パソコンの前に座り、


それ以外の時間はスマホをいじり、


運動はせず睡眠不足で体重増加傾向。




これでは不調が出て当然である。


人間の体は、元来そんな生活には合わない。


なので、不調に対してたまに治療をしても、


焼け石に水状態。



『運動してください』

『こういう筋トレや体操してみましょう』

『試しに体重3キロ落としてみましょう』


と伝えても、


『仕事で忙しいから…』

『運動しようとすると体が痛いから…』

『疲れているから…』


と言い訳が返ってくる。



できるだけ気分を害さぬよう伝えてみる。


『でも◯◯さんの大事な体ですからね!』

『楽になれるよう頑張ってみましょう!』

『出来ない理由でなく、出来るよう工夫してみましょう!』


それでも、面倒臭いことはやりたくない。


楽して治してほしい。



気持ちはよくわかる。


私もかつて、そうだった。



17歳でヘルニアになり、病院やらカイロやら、


整体やら巡った。


結果、20歳で手術。


それでも、治らなかった。


『なんでどこへ行っても治らないんだ』


愚痴を言って落ち込むばかり。



自分で治そうとするのでなく、


誰かに治してもらうことばかり考えていた。


『俺は悪くないのに』



自分の不調は自分で治そうとする、


原因は自分にあるものが殆どで、


足りない部分は専門家の助けを借りるもの。



そう気づいたのは、しばらく経ってからだった。


教えてくれたのは、整骨院の先生だった。




だから今は、多少厳しい口調になろうと


患者さんたちに伝えている。


『一生使う自分の体だから、ちゃんと自分でお手入れしましょう』


『今運動しておかないと、10年後動けませんよ』


『自分で努力しないと、全部自分に返ってきますよ』



それでも、出来ない理由ばかり仰る方もいる。



当院には親子でくる患者さんも多いのだが、



『言い訳ちゃん』の子供は、


『言い訳ちゃん』になる。



長年一緒に生活していれば、


考え方も刷り込まれていくのだろう。



来院時にちゃんと挨拶ができない子は、


親もちゃんと挨拶ができない。



何が言いたいかと言うと、


親として自分の子に良い手本をみせるべきということ。



勉強や読書を子供にしてほしいなら、


親が子供の前でそれをすること。


子供に家でもシャキッとしてほしいなら、


親がゴロゴロしてばかりいないこと。



人に礼儀正しい子供になって欲しいなら、


親が礼儀正しい姿を見せること。



『雨が降っても自分のせい』とは、


松下幸之助さんの名言だが、



悪いことが起きた時に、


周りの人や環境のせいでなく、


自分に原因があるのではと考える。



偉そうに書いているが、私は一番、


自分に言い聞かせている。



私の息子が春休みに入り、寝ながら


スマホやタブレットをいじくり倒し、


母親に反抗的な態度をとるという報告を受け、



自分の家での姿を深く反省しているのだ。


(くそニートみの虫で動かない息子)


親が模範的な姿を見せられないなら、


子供にそれを求めてもそれは無理というもの。



大谷翔平選手をみて、


『どうしたらあんな風に育つのかしらねー』


と言う前に、自分の普段の姿を変えていくべき。



と、痛感した次第です。