トムは、幼少時代から周りを驚かすことが好きだった。

末っ子だったから、兄や姉に負けないよう目立ちたいという気持ちもあったのかもしれない。

物陰に隠れ、急に飛び出して驚かせたり。

イタズラをして、人のビックリする顔を見ることが大好きだった。

いや、今でも大好きかもしれない。


一方、自分では大マジメなつもりなのに。

人に驚かれたり、反対される事をしてしまうことも多かった。

その為、今までにたくさんの失敗をし、痛い目にもあった。

だがトムは失敗を振り返り、次はこうしようと作戦を練ることが好きだった。

自分がした失敗だが、自分が真剣にやった事だからしょうがないと開きなおるのだ。

自分の失敗に目をつぶらないこと。

振り返りたくもないような自分にとって嫌なことに対しては、「もう忘れてしまおう」と目をつぶることが楽である。

ただ、それではまた同じ失敗を繰り返す可能性がある。

だから、一人の時間を作り、考えてみる。
本を読んで参考にしても良い。
「次はこうしよう」と決めてみる。

小学校時代から、夜に布団に入ってから考えごとをして、頭がさえることも多かった。

布団の中は、「一人で考える最適な環境」だからだ。

今でも、その習慣は変わらない。

「女性は誰かにしゃべってストレスを解消し、男性は一人の時間を作ってストレスを解消する」
と聞いたことがある。

早起きしてでも昼休みでも、夜寝る前でも。
必ず一人の時間を作ることをオススメする(オスだけに)。



話は変わって、先週土曜日の話。

トムの子供たちの、空手稽古中の話である。

組手の稽古では、「私はあの人と組手をしたい」
と、相手を指名して戦える稽古がある。

そこでトムの息子(小2)が、姉である娘(小5)と組手をしたいと指名したらしい。

実力も体格も大きな差がある上、
相手は娘とはいえ、オスである。

空手の先生が寛大であった為、組手をさせてもらえたようだった。
そして、その組手の様子を送ってもらえた。


距離をはかり
蹴りを出す
すぐに間を詰められ
蹴りでバランスを崩され
下突きを効かされて



うめく、泣く
(心配してくれる優しい先輩たち)


息子の行動は周りの人からすると、
「あいつ何やってるんだ?」と思われて当然だ。

だが、息子は大マジメだったのだ。
トムもよく、似たようなことをしていた記憶がある。

だから、この失敗を振り返り学んで欲しい。
ひざ蹴りでなく、下突きだったのは姉の優しさなのだ。
次の稽古に期待しているぞ!



ただ、姉と戦いたいなら、



家でやれ!



トムは夜、空手の先生にひたすらお詫びしたのでしたショボーン