伊与原新さんの『オオルリ流星群』を読みました。📖📖

 

 

〝 今は見えなくても、幸せの星は何度でも輝く〟


「スイ子」こと山際彗子が故郷へ帰ってきた。


太陽系の果ての星を探すため、手作りで天文台を建てると云う。🌠


彗子に協力することとなった主人公の一人・種村久志ら旧友たちは、28年前の青春の日々に思いを馳せます。


しかし、やがて高校最後の夏の真実が明らかになり・・・・・。


迷える大人たちは、切ない過去と、行き詰まった日常を乗り越えて、再び前進することができるのでしょうか❔


伊与原新さんの『オオルリ流星群』の物語の舞台は、〝神奈川県の屋根〟と称される「丹沢」の麓の町でした。


周囲を山に囲まれた小さな盆地の町で、主人公たちは、同じ地元の高校に通う若者たちです。


そんな彼(女)らが、28年後に再び集い、山塊の場所に小さな天文台を築きます。❔🤗


明かされる過去の真実に、また、社会から逸脱してしまった仲間を助けるために、生活にちょっとばかし疲れてしまった中年大人たちは、明日への光明を探し求めるために、天文台作りに邁走します。✨🐤🐤🐤



          物語の中にも登場するお菓子工場。🏭️


実は、

この作品に描かれている町こそが、現在わたしの暮らす山里の町でした。


物語自体は、完全なフィクションのお話しですが、作中に登場する公共の施設やファミレス、コンビニが実名で描かれていたり、県道40号線を走って山道を登ったところにある木製の展望台も、実際のシチュエーション通りに記されています。📖📖✏️


誰にでもある青春の甘酸っぱい想い出と、ちょっとだけ疲れた中年時代に思いを馳せながら、作品の頁を捲って行くと、彼(女)らが本当にわたしの暮らす町に、今日も一緒に生活して居るように思えて来て、ふっと小さな天文台を築いていることになっている、山の上に視線を投げ掛けてしまいます。❔🤗



       菜の花台の展望台。👀


そして、

物語の最後にミニFM放送から流れる松任谷由実さんの『ジャコビニ彗星の日』の曲が、作品のストーリーと相まって、少しだけホッコリと涙腺を緩ませてくれます。❔🤗📖📖

  

 

 📖✏️✨☄️📖✏️✨☄️📖✏️✨☄️📖✏️✨☄️


3月7日、冷たい雨がそぼ降る晩に、わたしの父が90年の人生に幕を降ろして、遠い山の峰に召されて行きました。🌸


わたしは兄弟の長として、初めて身内を送ると云う責任を仰せ遣うことになった訳ですが、


存命中から、ある程度は予想はしていたものの、今回は余りにも突然にその時がやって来てしまったために、


半分以上が、予想外の成り行きで、バタバタと慌ただしくその場凌ぎの行いと、諦め半分の行為に、きっと後で思い返すと後悔するだろうなと思いながら、ショウガナイと自分自身を納得させようとして居ました。🐤


とにかくコロナ禍の中での葬儀は、わたし自身が感染リスク者でもあることから、父には申し訳ありませんでしたが、身内だけでひっそりと送らせて頂くことに致しました。🌸


そんなこんなで3月は、あっという間に過ぎ去ろうとしています。❔❔❓️


まだまだ事後の手続き等も、済んでいないことが山積きしている中で、定期通院もこなし

(おかげさまで維持療法は、40クール目に進めて降ります。🌸)


会社は、年度末の残務で、月末までには片付けなければならない事案がたくさん残り、


闘病者の日常とは思えない日々を過ごして降ります。❔🤗


そして、

わたしの暮らす山里でも、ここ両日桜の🌸花が、固い蕾をやっと開かせ出し、


暖かい薫風が吹き渡り出しました。🌸🌸


結局父は、今年の桜の🌸花は見ることは叶いませんでしたが、


また寒さがことの他苦手だった父は、ピンク色に染まる山里を、高い山の上からきっと見下ろして居ることでしょう。❕❔🐤


🌸🐤✨☄️🌸🐤✨☄️🌸🐤✨☄️🌸🐤✨☄️


逢いたくて逢いたくて

この胸のささやきが

あなたを探している

あなたを呼んでいる


いつまでもいつまでも

側にいると言ってた

あなたは嘘つきだね

心は置き去りに


いとしさの花篭抱えては

微笑んだあなたを見つめてた

遠い春の日々


やさしさを紡いで

織り上げた恋の羽根

緑の風が吹く丘によりそって


やがて時はゆき過ぎ

幾度目かの春の日

あなたは眠る様に

空へと旅立った


いつまでもいつまでも

側にいると言ってた

あなたは嘘つきだね

わたしを置き去りに


木蘭のつぼみが開くのを

見るたびにあふれだす涙は

夢のあとさきに


あなたが来たがってた

この丘にひとりきり

さよならと言いかけて

何度も振り返る


逢いたくて逢いたくて

この胸のささやきが

あなたを探している

あなたを呼んでいる


いつまでもいつまでも

側にいると言ってた

あなたは嘘つきだね

わたしを置き去りに

   (木蘭の涙     唄:スターダスト☆レビュー)



 

 

「オオルリ」は、春になると東南アジアや南の地から渡って来て、日本で夏を過ごします。🐤


オオルリ、コルリ、ルリビタキが、〝青い鳥〟御三家と言われています。🐤🐤




物語『オオルリ流星群』では、天文台を作ろうとする山荘の郵便📪️ポストに、オオルリが営巣します。🐤


そして今年の春も、

きっと皆でオオルリの来訪🐦️を待って居ることでしょう。❕❔🐤


去る者と、再び訪れる者とが交差する、今年の春でした。🐤


でわ。